持続可能な地域の食システムへ「ローカルフード法」成立を 川田龍平参議院議員が協力呼びかけ2022年5月9日
世界的な食料危機が叫ばれる中、在来種のタネを守り、持続可能な地域の食システムの導入を目指す「ローカルフード法案」(地域在来品種等の種苗の保存及び利用等の促進に関する法律案)をめぐり、この法案づくりに取り組んだ川田龍平参議院議員(立憲民主党)が5月9日、動画サイトで記者発表を行い、今国会での成立に向けて党派を超えた協力を呼び掛けた。
YouTube動画で法案成立に向けて協力を呼び掛けた川田龍平参議院議員
「ローカルフード法」は、在来種のタネが減り続ける中、地域で長年にわたり栽培されてきた地域在来品種のタネを守り、持続可能な地域の食システムを導入することで、生産者や子どもたちの命と健康を守ることを目指す法律。川田議員は、鈴木宣弘・東大教授などとチームをつくって2年がかりで法案づくりに取り組んできたということで、すでに立憲民主党内での党内手続きはめどが立ち、今後、各党に協力を呼び掛けて今国会での成立を目指すことにしている。
川田議員は、動画の中で、「日本は食べ物や食料のほとんどの原料を輸入に頼っているにもかかわらず、農家の数は減る一方で、日本の食は非常に危ない状況になっています。グローバル化も自由貿易も有事ではあてにならず、食を守らなければ国民を守ることはできません」と食料安保の取り組みの必要性を強調。そのうえで「この法律によって日本のタネを公共資産として守り、地域の生産者を支え、安心安全な食材を使った学校給食で子どもたちの命と健康を守ることができる」と強調し、今国会での成立に向けて意欲を示した。
また、川田議員は、こうした持続可能な地域の食システムづくりには、法律に加えて、地方自治体で地域にあった条例づくりが必要であると指摘、「法律と条例が車の両輪になって初めて日本の種が守られ、農家が守られ、地域経済が循環するシステムが完成する。地方議員の方には、地域の生産者や安全安心な給食を通して子どもたちを守るローカルフード条例をぜひつくってほしい」と述べ、党派を超えて各地域で持続可能な食システムづくりに取り組んでほしいと呼びかけた。
重要な記事
最新の記事
-
(393)2100年の世界【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年7月19日
-
【'24新組合長に聞く】JA鹿児島きもつき(鹿児島) 中野正治組合長 「10年ビジョン」へ挑戦(5/30就任)2024年7月19日
-
冷蔵庫が故障で反省【消費者の目・花ちゃん】2024年7月19日
-
農業用ドローン「Nile-JZ」背の高いとうもろこしへの防除も可能に ナイルワークス2024年7月19日
-
全国道の駅グランプリ2024 1位は宮城県「あ・ら・伊達な道の駅」が獲得 じゃらん2024年7月19日
-
泉大津市と旭川市が農業連携 全国初「オーガニックビレッジ宣言」2024年7月19日
-
生産者と施工会社をつなぐプラットフォーム「MEGADERU」リリース タカミヤ2024年7月19日
-
水稲の葉が対象のDNA検査 期間限定特別価格で提供 ビジョンバイオ2024年7月19日
-
肩掛けせず押すだけで草刈り「キャリー式草刈機」販売開始 工進2024年7月19日
-
サラダクラブ三原工場 太陽光パネルの稼働を開始2024年7月19日
-
「産直アウル」旬の桃特集 生産者が丹精込めて育てた桃が勢揃い2024年7月19日
-
「国産ももフェア」直営飲食7店舗で25日から開催 JA全農2024年7月19日
-
「くまもと夏野菜フェア」熊本・博多の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年7月19日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(1)地域住民とともに資源循環 生ごみで発電、液肥化2024年7月18日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(2)大坪康志組合長に聞く 「農業元気に」モットー2024年7月18日
-
【注意報】野菜・花き類にオオタバコガ 栽培地域全域で多発のおそれ 既に食害被害の作物も 群馬県2024年7月18日
-
【注意報】過去10年間で最多誘殺 水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2024年7月18日
-
【注意報】平年の4倍 水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2024年7月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「財務省経済産業局農業課」て何?2024年7月18日
-
1970年代の農村社会の異質化の進展と農業【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第299回2024年7月18日