カーボンニュートラル、持続可能な食など重点研究 農林水産研究イノベーション戦略20222022年5月26日
農林水産省は、「持続可能で健康な食の実現」、「2050年カーボンニュートラル達成への貢献と資源循環の追求」などをテーマに今後の研究開発の方向性を示した「農林水産研究イノベーション戦略2022」を5月24日に策定した。
戦略では、ポストコロナ社会への対応や、サプライチェーンリスク、脱炭素化、デジタル化などについてわが国の現状や海外の動きを分析、整理したうえで、重点的に行う研究政策を示した。
持続可能で健康な食の実現に向けては、わが国の農産物で日本人の健康を支えるため、高機能性農産物や生産性の高い大豆などの重要作物などの品種開発を推進することや、わが国の多彩な食材が活用されるよう機能性についてのエビデンスを蓄積し、食デザインへの活用ができる環境づくりの推進、食の総合的な価値の伝達システムの構築などに取り組む。
カーボンニュートラルの達成に向けては、炭素吸収源としてバイオ炭、早生樹・エリートツリー、ブルーカーボンのポテンシャルを最大限引き出す研究や、海外の依存しているリンなどの肥料、エネルギーなど基礎的な資材の国内調達を拡大するため、資源リサイクルや農山漁村エネルギーマネジメントシステムの開発と実用化などをめざす。
水田からもメタン削減技術について国際的連携も図る。
「スマート農林水産業の早期実装を通じた諸課題の解決」の重点事項。社会実装を加速化する機械のシェアリングなど産地ぐるみでの導入実証を行うほか、スマート農業人材の育成にも力を入れる。
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