農産物輸出 1-4月前年比+10.2% コロナ規制影響で香港は-18.4%2022年6月7日
農林水産省が6月3日に公表した1-4月の農林水産物・食品の輸出額は3938億円で前年比10.2%の伸びだった。ただ、アジアを中心にコロナ禍の規制の影響で輸出が伸び悩んだ品目もある。
4月単月の輸出額は1146億円で前年比12.0%の伸びだった。
農産物では野菜・果実が前年同月比+34.8%と伸びたが、畜産物は同▲1.4%と減少した。とくに牛肉は▲18.7%となった。
牛肉はカンボジア、マカオ、香港で減少が大きく、8億円減少した。
農林水産省によると、とくに香港はじめ、アジア地域でコロナ禍による外食での人数制限などの規制が輸出に影響したという。
1-4月期でみると、畜産物は前年比10.3%だが、牛肉は+0.8%にとどまった。
台湾でも外食規制はないものの自粛傾向が続いていたといわれる。こうした影響で「牛肉の輸出は昨年に比べれば伸びが落ち着いた」(農水省食肉鶏卵課)とみる。一方で米国やEU向けの牛肉輸出は好調だという。
一方で輸出額に占める香港の割合がもっとも多い豚肉は、1-4月期に対前年比▲20%となり、外食規制の打撃を受けた。
豚肉の輸出減などが響いて、全体の輸出額はおもな国・地域別で前年比増となっているが、日本の輸出先第3位の香港だけが▲18.4%だった。
ただ各国とも規制を緩和しており「明るい兆しも出てきた」(農水省)として順調な伸びを期待する。
そのほかの品目の1-4月期の前年比実績は、米が+7.8%、野菜・果実は+2.5%、加工食品は+4.9%などとなっている。
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