食料安保の確保を柱に総合的な対策づくりを 政府の農林水産業・地域の活力創造本部を改組へ2022年6月22日
政府の農林水産業・地域の活力創造本部が6月21日に開かれ、岸田文雄首相が掲げる「新しい資本主義」に沿って進める農林水産改革の今後の展開方向を決めた。新たに食料安全保障を柱に位置付け、政府一体となった検討を進めるために近く同本部を改組することになった。
同本部は持ち回りで開かれ、岸田首相が掲げる「新しい資本主義」のビジョンの下、人への投資やイノベーション、デジタル化などを進め、ウクライナ情勢など国際情勢の影響など社会課題を解決しながら、持続可能な成長を推進することを確認した。また、改めて①食料安全保障の確保をはじめ②スマート農林水産業等による成長産業化③農林水産物・食品の輸出促進④農林水産業のグリーン化の4つを柱に据える方針が示された。
このうち食料安全保障については、生産資材や原材料などの価格上昇が今後の課題だとして、生産資材の安定確保や国産材のシェアを拡大するとともに、将来にわたる食料の安定供給確保に必要な総合的な対策づくりに着手する方向性が示された。
また、スマート農林水産業による成長産業化では、全国202か所で行った実証プロジェクトで明らかになった経営効果の高い取り組みを横展開するため、スマートサポートチームを創設することや、農林漁業と他産業の連携によって活性化を図る地域を「デジ活中山間地域」として選定し、取り組みを後押しすることが盛り込まれた。
こうした展開方向を示したうえで、岸田首相は「ウクライナ情勢で食料安保の確保がますます重要になっている。現行施策の検証を進めて将来にわたって食料の安定供給確保に必要な総合的対策の構築に着手したい」と指示し、4つの柱について政府一体で取り組めるよう同本部を「食料安定供給農林水産業基盤強化本部」に速やかに改組して体制を強化する方針を示した。
同日の会議を踏まえ、政府は今月下旬から来月初旬をめどに閣議決定する方針。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】小麦、大麦に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年4月22日
-
米の海外依存 「国益なのか、国民全体で考えて」江藤農相 米輸入拡大に反対2025年4月22日
-
【地域を診る】トランプ関税不況から地域を守る途 食と農の循環が肝 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年4月22日
-
JA全中教育部・ミライ共創プロジェクト 子育て、災害、農業のチームが事業構想を発表(1)2025年4月22日
-
JA全中教育部・ミライ共創プロジェクト 子育て、災害、農業のチームが事業構想を発表(2)2025年4月22日
-
米の品薄状況、備蓄米放出などコラムで記述 農業白書2025年4月22日
-
農産品の輸出減で国内値崩れも 自民党が対策提言へ2025年4月22日
-
備蓄米売却要領改正で小売店がストレス解消?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月22日
-
新入職員が選果作業を体験 JA熊本市2025年4月22日
-
JA福岡京築のスイートコーン「京築の恵み」特価で販売中 JAタウン2025年4月22日
-
米の木徳神糧が業績予想修正 売上100億円増の1650億円2025年4月22日
-
農業×エンタメの新提案!「農機具王」茨城店に「農機具ガチャ自販機」 5月末からは栃木店に移動 リンク2025年4月22日
-
「沸騰する地球で農業はできるのか?」 アクプランタの金CEOが東大で講演2025年4月22日
-
「ホテルークリッシュ豊橋」で春の美食祭り開催 東三河地域の農産物の魅力を発信 サーラ不動産2025年4月22日
-
千葉県柏市で「米作り体験会」を実施 収穫米の一部をフードパントリーに寄付 パソナグループ2025年4月22日
-
【人事異動】杉本商事(6月18日付)2025年4月22日
-
香川県善通寺市と開発 はだか麦の新品種「善通寺2024」出願公表 農研機構2025年4月22日
-
京都府亀岡市と包括連携協定 食育、農業振興など幅広い分野で連携 東洋ライス2025年4月22日
-
愛媛・八幡浜から産地直送 特別メニューの限定フェア「あふ食堂」などで開催2025年4月22日
-
リサイクル原料の宅配用保冷容器を導入 年間約339トンのプラ削減へ コープデリ2025年4月22日