コスト増加分の7割を補てん 肥料高騰対策を閣議決定2022年7月29日
政府は7月29日、予備費使用にかかる閣議で肥料高騰対策を決めた。総額は788億円。
対策は、当年の肥料コストから一定の計算式で前年からの肥料コストの増加分を算出し、その7割を補てんするもの。
対象は今年6月からの秋肥と来年の春肥。申請や事務処理の手続きを簡略化するため、生産者は肥料の購入伝票(領収証)だけを提出すれば済む仕組みとする。
農水省は都道府県単位で協議会を設置し、JAなどが書類を取りまとめて申請する仕組みを9月ごろまでに整備する。
助成額は、伝票に基づく当年の肥料費に農業物価統計から算出した価格上昇率をもとに肥料コストの増加分を算出する。
ただし、化学肥料の2割以上の低減に今年から2年間で取り組み、コストを低減させることも要件とする。そのため算定にはあらかじめコスト低減率も組み込む。当初、農水省は2割低減を要件とする方針だったが、低減に時間がかかることをふまえて、今年の秋肥と来年の春肥分については10%の低減に設定する。
価格上昇率は全国一律とし秋肥について6月から9月までの上昇率に基づく
化学肥料2割低減の取り組みについては、すでに化学肥料節減に取り組んできた生産者や地域の実情に即した節減方法などに配慮したメニューを準備する。
農水省が示しているのが、土壌診断に基づく施肥設計、堆肥、複合肥料、下水汚泥など国内資源の利用、施肥量・肥料銘柄の見直し、側条施肥など局所の利用、地域特認技術の利用などで、今後も10種類以上のメニューを検討していく。
これらのメニューから2つ以上のメニューに取り組むことを要件とする。これまでの取り組んでいるメニューであっても、前年より取り組みの拡大や強化を行えば対象となる。
農水省は、秋肥と春肥それぞれで申請を受け付け、秋肥については年内に助成金が支払われるよう準備を進めるとしている。
重要な記事
最新の記事
-
JA熊本経済連が1000トン落札 政府備蓄米 「価格下がっても500円前後か」2025年3月12日
-
JAさがは2回目も入札 政府備蓄米放出 「今年は米騒動起こさぬため」2025年3月12日
-
政府備蓄米、入札量の9割落札 JA福井県 価格低下は限定的か2025年3月12日
-
シロアリ防除剤「メタミサルト」、蛍光性能で薬剤の存在を可視化 最速で業界トップシェア目指す ZMクロッププロテクション2025年3月12日
-
こども食堂で富山県産牛乳の体験ミルク教室を開催 JA全農とやま2025年3月12日
-
岐阜県産イチゴのイベント「ぎふのいちごおやつマルシェ」を開催 県内17の菓子店が集結 JA全農岐阜2025年3月12日
-
農協シリーズからモナカアイス「北海道ミルク」「京都宇治抹茶」新登場 JA全農2025年3月12日
-
「いわて純情米」アンバサダーにエンゼルス菊池雄星 投手が就任 JA全農いわて2025年3月12日
-
ハマササゲの耐塩性機構が明らかに 作物の耐塩性開発に期待 農研機構2025年3月12日
-
青りんごが赤くなる不思議 眠りから覚めた遺伝子が果皮の色を変えるメカニズム判明 千葉大学2025年3月12日
-
植物栽培の生理生態情報定量的を可視化 高知大学IoP共創センターと共同研究開始 welzo2025年3月12日
-
家庭用油脂製品7%~15%の値上げ 油脂製品を価格改定 J-オイルミルズ2025年3月12日
-
グリーンコープ生協みやざき「笑顔つながるこだわりマルシェ」都城で15日に開催2025年3月12日
-
三重県カンキツ生産者研修会開く 高品質安定生産、日焼け対策などを報告 三重県園芸振興協会2025年3月12日
-
「健康経営銘柄」3年連続選定「健康経営優良法人~ホワイト500~」は9年連続認定 明治HD2025年3月12日
-
「健康経営優良法人2025」認定を取得 ヤンマー2025年3月12日
-
令和6年度省エネ月間四国地区表彰にて「四国経済産業局長表彰」受賞 井関農機2025年3月12日
-
抹茶・粉末茶に適した新品種「せいめい」育成と増産態勢確立 開発成果を公表 生研支援センター2025年3月12日
-
農福連携取り組み農家と「Otemachi Deli マルシェ」初参加 ファミリーマート2025年3月12日
-
鳥取県に2店舗目「カインズ日吉津店」12日グランドオープン2025年3月12日