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農林水産の来年度予算概算要求は17.7%増の2兆6808億円 生産基盤強化や「みどり戦略」推進2022年8月25日

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農林水産省は8月24日、2023年度の農林水産予算の概算要求案を自民党に示した。総額2兆6808億円に上り、今年度の当初予算より17.7%の増額を目指す。

農林水産関係の概算要求.jpg

自民党の農林関係の合同会議で挨拶する野村農相

農林水産予算の概算要求の内容は、同日、自民党本部で開かれた党政調、総合農林政策調査会、農林部会、農政推進協議会の合同会議で説明された。冒頭、野村哲郎農相が挨拶に立ち、「副大臣や政務官と力を合わせ、まずは予算の審議をいただきながらわれわれも全力で取り組みたい」と述べた。

来年度の農林水産予算の概算要求は、総額2兆6808億円で、今年度当初予算額より17.7%増加。世界の食料需給をめぐるリスクへの対応や農林水産業の成長産業化、農山漁村の次世代への継承の実現に向けて、「食料安全保障の確立」と「農林水産業の持続可能な成長」を推進するための予算を要求すると説明している。ただし、焦点とされている食安全保障強化に向けた予算は、事項要求として今後の予算編成の過程で検討を続ける。

農業の持続性の確保に向けた生産基盤の強化については、水田の麦、大豆、米粉用米等の本作化などに向けた水田活用直接支払交付金に3460億円(今年度当初3050億円)、野菜や果樹、花きなどの持続的な生産基盤強化を図る持続的生産強化対策事業に201億円(同174億円)などと増額を目指す。

「みどりの食料システム戦略」実現に向けた政策の推進については、化学農薬・化学肥料の使用料低減と高い生産性を両立する新品種・技術の開発などに向けた「みどりの食料システム戦略実現技術開発・実証事業」に80億円(同35億円)、持続可能な食料システム構築などに向けて大きなインパクトが期待される社会課題について中長期的に研究開発する「ムーンショット型農林水産研究開発事業」に22億円(同2億円)を盛り込んだ。

さらに次世代の農業者の育成につながるロボットやAIなど先端技術の実装の加速や、農業教育機関の学生などへの教育・研修等を推進するため、スマート農業の総合推進対策に39億円(同14億円)を計上。地域が目指す将来の農地利用の姿などを明確化した地域計画の策定推進に新たに24億円を盛り込んだ。多様な人材の確保・育成については、新規就農者の育成・確保に向けた総合的な支援に224億円(同207億円)と増額を図る。

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