「各国・地域の立場表明に大変重要な意義」 APEC食料安保担当大臣会合で野村農相2022年8月30日
野村哲郎農相は8月30日の閣議後会見で、先週26日に開かれた「APEC食料安全保障担当大臣会合」について、「食料安全保障を担当する各国・地域の大臣が立場を表明し合えたことには大変重要な意義があった」と感想を述べた。
APEC食料安全保障担当大臣会合は今月26日、食料安全保障をめぐる課題への対応について議論するためオンライン形式で開かれ、20の国や地域の担当大臣らが出席した。
この中で野村農相は、気候変動などの影響が世界の食料安定供給を危うくする中、ロシアによるウクライナ侵略は、さらに食料危機を深刻化するものであると強く非難するとともに、各国・地域は、それぞれの資源を活かして農業の生産基盤を強化することが重要だと発言した。また、肥料の安定確保が課題となる中、野村農相は地元の鹿児島県で、家畜の排泄物を利用した肥料を製造している取り組みを紹介し、「課題も現場にあるが、答えも現場にある」などと述べた。
この会合について、野村農相は会見で、「食料安保を担当する各国・地域の大臣が立場を表明し合えたたことは大変重要な意義があったと思っている」と改めて感想を述べた。また、「閣僚宣言が採択されなかったことは大変残念だった」と振り返りつつ、「今後ともアジア太平洋地域における食料安全保障の確保に向けて施策を推進していきたい」と述べ、農業の生産基盤を持続可能な形で強化する取り組みをリードしたいとの考えを示した。
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