肉用子牛 奨励金発動 ブロック別で判断へ2022年9月16日
農林水産省は肉用子牛の価格が短期間に大幅に下落していることから、緊急対策事業を拡充する。
経営改善に取り組む繁殖農家に対して発動基準価格を下回った場合は奨励金を交付する。農畜産業振興(ALIC)事業として実施する。
黒毛和種では価格が1頭60万円を下回った場合に1頭1万円の奨励金を交付する。また、57万円を下回った場合には同3万円を交付する。黒毛和種の場合は、全国の平均価格ではなくブロック別(北海道、東北、本州関東以西・四国、九州・沖縄の4ブロック)の平均価格で発動を判断する見直しを行う。
褐毛和種、その他肉専用種、交雑種、乳用種は全国平均価格で発動を判断する。
経営改善のために取り組むメニューは▽経営分析(経営管理研修会への参加等)、▽飼料効率の改善、▽子牛の疾病防止(下痢防止剤の投与など)、▽駆虫・防虫対策、▽牛体管理の徹底(削蹄の実施など)、▽寒冷対策、▽暑熱対策、▽添加物による栄養補助、の8つのうちから3つ以上に取り組むことが求められる。
また、「和子牛産地強化計画」を作成した地域で産地強化に資する前向きな取り組みメニューを行う生産者には、奨励金が発動する際、1頭1万円を上乗せして交付する。
以下のメニューから1つ以上に取り組むことが求められる。▽発情発見機・分娩監視装置の活用、▽疾病防止のための適切なワクチン接種、▽早期出荷に向けた地域内一貫生産、▽栄養状態を強化する人工哺乳(代用乳の活用)、▽一年一産に向けた高度な栄養管理、▽遺伝的多様性に配慮した交配。
この対策は今年12月までの臨時・緊急対策の措置とする。
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