飼料用稲わらの広域流通へ「廃校の体育館など活用検討を」 野村農相2022年10月11日
野村哲郎農相は10月11日の閣議後会見で、飼料用稲わらの広域流通に向けて、「稲わらを保管する倉庫の確保が課題だが、地方は子どもが少なくなって廃校が出ており、講堂や体育館を稲わらの倉庫にして流通拠点としてはどうかと考えている」などと述べ、国産粗飼料の流通拡大に向けて廃校の利用を積極的に検討してほしいとの考えを示した。
飼料用稲わらをめぐっては、地域によって需要に偏りがあり、国産飼料の流通拡大に向けて広域流通が課題となっている。これについて野村農相は「日本全体で稲わらが不足しているとは到底考えられず、例えば鹿児島県は不足しているが、秋田県は飼料用としての使用がわずか4%にとどまっており、広域流通させなければいけないと思っている」と述べ、改めて広域流通の必要性を強調した。
そのうえで野村農相は「稲わらは軽いが体積があり、輸送コストをどうするかがまずネックだ」としてコスト面の課題があることを指摘。さらに「かさばるので倉庫を確保しなければいけないのも課題だ」として、稲わらの保管場所の確保も課題であることに言及した。そのうえで、「地方では廃校が出ているので、天井の高い講堂や体育館を流通拠点としてはどうかと市町村などに話している。ほかの業種も同じように活用しているので、畜産県などで活用しない手はないと思う」と述べ、廃校を活用した稲わらの流通拠点作りを検討してほしいとの考えを示した。
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