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大豆で吸実性カメムシ類 四国の一部で多発 令和4年度病害虫発生予報8号 農水省2022年10月13日

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農水省は10月12日、令和4年度病害虫発生予報第8号を発表した。大豆で、吸実性カメムシ類の発生が、四国の一部の地域で多くなると予想されている。野菜では、オオタバコガの発生が、関東、東海及び近畿の一部の地域で多くなると予想。また、果樹では、果樹カメムシ類の発生が、近畿及び四国の一部の地域で多くなると予想されている。この他、ハスモンヨトウなど地域によっては多くなると予想されている。

各作物の詳細は以下の通り。

◎大豆
大豆で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域は次の通り。

・吸実性カメムシ類の発生が、四国の一部の地域で多くなると予想。同虫類の飛来状況は地域や園地により異なるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、園内の観察をきめ細かく行い、飛来が認められた場合は、飛来初期から防除を実施する。

◎野菜・花き
野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域は次の通り。

<いちご>
・ハダニ類の発生が、北関東及び四国の一部の地域で多くなると予想。同虫類は、高温乾燥で増加する傾向があるため、気温が高く、降水量が少なくなると予想される地域で発生を認めた場合は注意が必要。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施を。なお、同虫類は薬剤抵抗性が発達しやすいため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定する。また、農薬散布だけでなく、天敵による生物的防除等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討を。

・炭そ病の発生が、東海の一部の地域で多くなると予想。同病は気温が高くなる時期に発生しやすいため、今後の発生状況に注意し、感染株は早期に抜き取り、ほ場外で適切に処分する。また、菌の胞子はかん水などにより飛散し感染するため、かん水の際には水滴の小さい機材等の利用も検討を。

<きゅうり>
・コナジラミ類の発生が、南関東、近畿および北九州の一部の地域で多くなると予想。同虫は作物を加害するほか、多くの病原ウイルスを媒介することが知られている。ほ場内の発生状況に注意しながら、都道府県から発表される発生予察情報等を参考に、発生初期に防
除を実施を。また、同虫は薬剤抵抗性が発達しやすいため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定する。農薬散布だけでなく、天敵による生物的防除等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討を。

<トマト>
・コナジラミ類の発生が、東海および近畿の一部の地域で多くなると予想。同虫は作物を加害するほか、多くの病原ウイルス病を媒介することが知られている。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施を。なお、同虫は薬剤抵抗性が発達しやすいため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定する。また、農薬散布だけでなく、天敵による生物的防除等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討を。

<なす>
・うどんこ病の発生が、関東の一部の地域で多くなると予想。同病は発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、伝染源となるり病部は早期に除去する。また、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に効果の高い薬剤を選定し、散布むらがないよう的確に散布する。

<ねぎ>
・アザミウマ類の発生が、関東の一部の地域で多くなると予想。また、同虫類は、高温乾燥で増加する傾向があるため、気温が高く、降水量が少なくなると予想される地域で発生を認めた場合は注意が必要。同虫類は作物を加害するほか、多くの病原ウイルス病を媒介することが知られている。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施する。なお、同虫類は薬剤抵抗性が発達しやすいため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定する。また、農薬散布だけでなく、
天敵による生物的防除等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討を。

・黒斑病の発生が、北東北の一部の地域で多くなると予想。同病は主に葉身に発生し、多湿条件で発生が助長される。多発すると防除が困難になるので、ほ場の観察をきめ細かく行うとともに、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に発病初期に防除を実施する。

<作物共通>
・オオタバコガの発生が、関東、東海および近畿の一部の地域で多くなると予想。埼玉県から注意報が発表されている。幼虫の成育が進むと薬剤の効果が低下し、また、幼虫が植物体に食入してからでは防除が困難となるため、ふ化してから食入する前の若齢幼虫期が防除適期になる。ほ場の観察をきめ細かく行い、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適期に防除を実施する。

・シロイチモジヨトウの発生が、関東と中国の一部の地域で多くなると予想。埼玉県から注意報が発表されている。幼虫の成育が進むと薬剤の効果が低下するため、若齢幼虫期が防除適期になる。ほ場の観察をきめ細かく行い、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適期に防除を実施する。

・ハスモンヨトウの発生が、東北と四国の一部の地域で多くなると予想。幼虫の成育が進むと薬剤の効果が低下するため、若齢幼虫期が防除適期になる。ほ場の観察をきめ細かく行い、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適期に防除を実施する。

◎果樹・茶
果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域は次の通り。

<果樹全般>
・果樹カメムシ類の発生が、近畿と四国の一部の地域で多くなると予想。今年は現時点で25都府県から延べ27件の注意報が発表されている。今後、当年世代(越冬世代以降の世代)を中心に、餌を求めて園地を移動するようになり、今年の越冬世代の発生が多かった地域では当年世代の発生量に注意が必要。同虫類の飛来状況は地域や園地により異なるため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に、園内の観察をきめ細かく行い、飛来が認められた場合は、飛来初期から防除を実施する。

<かき>
・炭そ病の発生が、中国の一部の地域で多くなると予想されており、鳥取県から注意報が発表さ
れている。同病は多湿条件下で発生が助長され、特に秋期に降雨が多いと多発しやすくなる。秋期の発病果は落果せずに樹上に残り、他の果実への伝染源となるため、園内の観察をきめ細かく行い、り病果は早期に除去する。また、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に薬剤散布を実施する。

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