「近江日野産日野菜」がGI登録を取得 JAグリーン近江2022年10月21日
農林水産省は10月21日、滋賀県の「近江日野産日野菜」を地理的表示(GI)として登録した。
(写真右2人目から)堀江日野町長、藤木農林水産大臣政務官、
大林JAグリーン近江組合長、岡JAグリーン近江日野菜生産部会長。
日野産日野菜は、室町時代に現在の日野町で発見された品種(かぶ)を起源として地域で原種の保全に努め現在まで栽培を続けている伝統野菜。交雑防止のために春先に地域に咲く黄色い花をすべて刈り取る「雑菜刈り」を行ったり、原種の採種・管理を行う組合も設立し、町内の多くの家庭でも栽培するなど、地域一体となって保全に取り組んできた。
ほっそりとした形で根の上部まで濃い赤紫色をしている。日野町の原種で栽培した日野菜には特有の苦味など風味があるという。
堀江和博日野町長は「各家庭でサクサク切って漬物にするなど、今なお生きている現在進行形の伝統野菜。タネと地域の土壌、そして住民で受け継いできた町の財産で、激変する時代にあって誇りを持っている貴重な取り組みと考えている。GI登録を起爆剤に次の時代につないでいきたい」と話す。
JAグリーン近江日野菜生産部会の岡伊佐夫部会長によると今年の栽培生産者は30人ほどで8haで作付けした。原種を採取する農家と共同し、登録を機に「ブランド力を生かしていきたい」という。
生産者団体として登録されたのはJAグリーン近江。大林茂松組合長は加工品の開発に力を入れ「若者から高齢者まで幅広く食べてもらえるよう努力していきたい」と話し、当面は10haに栽培面積を拡大していくと意気込む。
同JAが加工する近江日野産日野菜」はファマーズマーケット「きてかなーな」のほか、通販サイトJAタウンでも販売している。
重要な記事
最新の記事
-
【年頭あいさつ 2025】国際協同組合年機に反転 村上光雄 一般社団法人 農協協会会長2025年1月2日
-
【年頭あいさつ 2025】基本法理念 実現の時 江藤拓 農林水産大臣2025年1月2日
-
【年頭あいさつ 2025】基本法の具体化に全力 山野徹 全国農業協同組合中央会 代表理事会長2025年1月2日
-
食と農を未来へつなぐ【年頭あいさつ 2025】折原敬一 全国農業協同組合連合会 経営管理委員会会長2025年1月2日
-
【年頭あいさつ 2025】利用者本位の活動基調に 青江伯夫 全国共済農業協同組合連合会 経営管理委員会会長2025年1月2日
-
【年頭あいさつ 2025】つながり強化戦略推進 奥和登 農林中央金庫 代表理事理事長2025年1月2日
-
【年頭あいさつ 2025】医療、福祉の充実に一丸 長谷川浩敏 全国厚生農業協同組合連合会 代表理事会長2025年1月2日
-
【年頭あいさつ 2025】『家の光』創刊100周年 JA教育文化活動支援に尽くす 栗原隆政 (一社)家の光協会 代表理事会長2025年1月2日
-
【石破総理 新春インタビュー】政治の大転換期、新たな農業政策へ どう一歩踏み出すか(2)2025年1月1日
-
【石破総理 新春インタビュー】政治の大転換期、新たな農業政策へ どう一歩踏み出すか(3)2025年1月1日
-
【石破総理 新春インタビュー】政治の大転換期、新たな農業政策へ どう一歩踏み出すか(4)2025年1月1日
-
2025年度 農林水産関係予算 2兆2706億円 前年より20億円増2024年12月27日
-
【特殊報】モモほ場で「モモ果実赤点病」県内で初めて確認 愛知県2024年12月27日
-
【特殊報】ブドウにシタベニハゴロモ 県内の果樹園地で初めて確認 富山県2024年12月27日
-
【注意報】かぼちゃにアブラムシ類 八重山地域で多発 沖縄県2024年12月27日
-
米輸入めぐるウルグアイ・ラウンド(UR)交渉 過度な秘密主義に閣僚も「恥」 1993年外交文書公開2024年12月27日
-
1月の野菜生育状況 さといも以外の価格 平年を上回る見込み 農水省2024年12月27日
-
(416)「温故知新」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年12月27日
-
東京23区の12月の消費者物価 生鮮食品の前年同月比は2桁増2024年12月27日
-
JA全農あきたがスマート農業研修会 農機・担い手合同は初2024年12月27日