食の稼ぐ力を支援「Hiroshima FOOD BATON」採択3チームが決定 広島県2022年10月26日
広島県は、令和4年度の「食のイノベーション推進事業」の一環で実施する、食の"稼ぐ力"ビジネスの創発支援プログラム「Hiroshima FOOD BATON」に採択する3チームを決定した。
広島県は、生産から販売に係る様々な企業と農業経営体が連携し、新たな「食」のビジネスを創発して農業経営体の「稼ぐ力」を高めることを目的としたプログラム「Hiroshima FOOD BATON」を推進。同プログラムは、6月1日から食の「稼ぐ力」向上に資する新たなビジネスモデルを募集し、農業経営体や食品加工、ITなど幅広い分野の事業者23者の応募(24件)の中から、3チームの採択を決めた。今後は、採択されたチームへの事業化伴走支援を通じ、新たなビジネスモデルの創発にチャレンジする。
◎採択チームとプロジェクト概要
■薬局de野菜
起案代表者:藤谷祐司氏(Agre Lore Lab.、三次市)【農業経営体(白ねぎ)】
<プロジェクト概要>
地域密着型の調剤薬局が大手ドラッグストアとの差別化のため、顧客の健康サポートの推進方法に課題を抱える中、その解決手段として健康をテーマにした野菜販売の出来る新たな「棚」を創出する。具体的には、美味しく健康でいたい顧客層をターゲットに、健康に関する親身な商品提案ができる薬局ならではの顧客接点を活かし、広島県産野菜からなる健康テーマの野菜ブランドの創出を目指す。
ブランド創出に向けては、農業分野と医療現場等など今までにない業界との協業で、栄養機能に着目した商品開発(機能性表示食品トマト等)など、新たな価値創出に取り組む。
■HIROSHIMA HYBRID DESIGN
起案代表者:株式会社ATORA(広島市)【食品製造業】
<プロジェクト概要>
百貨店・高級スーパー等の高品質且つオリジナルな冷凍食品を小ロット・高頻度で商品展開したいニーズや、市場流通できない廃棄野菜等の活用といった課題に対し、企画から販売まで行う食品製造業者と農業経営体がチームとなり、とれたて・出来たての「瞬間」にしかない価値を閉じ込められる高品質な冷凍商品を高速・高回転で開発・販売することで応える。
具体的には、廃棄野菜等を活用したアップサイクル型商品展開(野菜オンリースープ「Re soup」等)や、広島県産の農作物・畜産物の新たなブランド商品展開(広島和牛ハンバーグ、六穀豚塩そば等)を推進。これによって、高品質な一次産品が生まれる自然環境を活かしきれていない広島県の課題をマーケティングの力で解決し、更に農業経営体の稼ぐ力に資する事業を目指す。
■comorebi commune
起案代表者:小嶋正太郎(comorebi farm、尾道市)【農業経営体(八朔、安政柑)】
<プロジェクト概要>
創造性に溢れる地方ライフスタイルを求める都会在住クリエイターが抱える移住・就農課題を、因島での耕作放棄地を活用した手軽な就農支援を通じて解決する。これと同時に、因島における柑橘生産者の後継者問題を解決する新たな就農モデルの創出と、それに基づくコミュニティ型の産地形成ビジネスに挑む。
具体的には、農家民宿の立ち上げを通じて移住・就農を体験できる環境を整備し、クリエイターを続けながら就農できる仕組みを整備。その後、移住クリエイターによる「クリエイターズコミュニティ」を起点に、地域産品を用いて今までにない視点や方法で新商品(八朔を活用したビールやアロマオイルなど)を開発し、地域の魅力を発信する。これらの活動を通じて、地域の後継者問題の解決と農業経営体の稼ぐ力向上を両立する新たな事業モデルを創出する。
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