資材高騰に鳥インフルも影響? 卵の価格が2割上昇 農相が対応を検討2022年11月29日
今月に入って卵の価格が通常より2割程度値上がりしていることを踏まえて、野村哲郎農相は11月29日の閣議後会見で、「生産コストが上がり、鳥インフルによる減産傾向もあって2割程度上がっているとみられるが、さまざまな物価が上がる中で抑え気味にいかないといけないと思う」と述べ、採卵鶏を淘汰するまでの期間を延ばすなどの対策を検討する考えを示した。
JA全農たまごが公表している相場情報によると、東京の卵のM基準値(円/㎏)が今年11月は261円に上り、過去5年の同月で最も高く、昨年11月の平均価格207円より25%以上上がっている。
卵価は例年、年末年始に向けた需要期に上昇する傾向にあるものの、例年以上の高値となっていることについて、農水省食肉鶏卵課は、飼料高騰によるコストの上昇が最大の要因で、これに鳥インフルエンザの続発も重なって価格を押し上げているとみている。
同課によると、今シーズンの鳥インフルエンザの発生で全国で約270万羽が処分されたが、全国の1億4000万羽の2%程度であるため、現時点で市場への影響はないとみており、具体的な対策を全国に要請する段階にはいたっていないという。
これについて野村農相は、「鳥インフルとの関係でどれくらい上がったかははかりしれないが、2割程度上がっていることは事実。抑え気味にいかないといけないのではないかと感じている」と述べ、今後、対策を検討したいとの意向を示した。
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