農林水産物・食品の輸出額が過去最速で1兆円突破 今年1月~10月 農水省まとめ2022年12月6日
今年1月から10月までの農林水産物・食品の輸出額は1兆1218億円に上り、昨年より1か月早く過去最速のペースで1兆円を突破したことが農水省のまとめで分かった。円安などを背景にホタテ貝や牛乳・乳製品などの輸出額が前年を大きく上回り、同省はさらに官民一体で輸出を促進し、2025年の輸出額2兆円目標の前倒し達成を目指すことにしている。
農水省のまとめによると、今年1月から10月までの農林水産物・食品の輸出額は前年同期より1487億円、率にして15.3%伸びて1兆1218億円に達した。すべての月で輸出額は過去最高を更新し、昨年より1か月早いペースで1兆円を突破した。
特に輸出額が増えているのは、ホタテ貝(前年同期比+48.8%)をはじめ、いちご(同+28.7%)、牛乳・乳製品(同+26.6%)、日本酒(同+24.1%)など。国や地域別では、中国への輸出額が最も多く2293億円、次いで米国が1655億円、香港が1640億円、台湾が1117億円などとなっている。
同省はさらなる輸出の拡大に向けて、12月5日、輸出促進法にもとづき、「全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会」と「全国花き輸出拡大協議会」、「日本青果物輸出促進協議会」の3団体を、業界が連携して輸出促進をはかる認定品目団体に認定した。農産物の団体としては初の認定で、同省は認定を受けた団体を中核としてオールジャパンで輸出促進を強力に展開したいとしている。
また、政府は同日、農林水産物などの輸出拡大に向けた関係閣僚会議を開き、農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略を改訂した。輸出重点品目に新たに錦鯉を加えて29品目としたのをはじめ、産地への支援や輸出にチャレンジする農林水産事業者をさらに後押しするための方向性を示した。
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