飼料用米支援、政府備蓄 基本法の検証で議論を 自民党が申し入れ2022年12月9日
自民党は12月7日、「米政策における水田活用及び所得向上と食料安全保障の強化について」を決議し、8日に野村哲郎農相に江藤拓総合農林政策調査会長らが申し入れた。
自民党は7日、飼料用米への支援について多収品種を拡大するため、2024年産から一般品種への交付額を段階的に引き下げるとする農水省の見直し方針を了承した。
決議はこうした飼料用米への支援見直しを含めた今後の水田政策について政府に要望したもの。
飼料用米への支援では、多収品種での飼料米生産が拡大するよう、種子の確保を着実に進めることや、営農形態の整備、耕畜連携の強化などへの支援が必要だとしている。また、水田活用交付金全体について、基本法の検証のなかで、「飼料用米が需給調整に果たしてきた役割に配慮しつつ」、これまで施策効果を検証し、そのあり方を検討するよう求めた。一般品種による飼料用米への仕向けで主食用米の需給環境を改善してきた生産現場の取り組みをふまえた要望だ。
また、政府備蓄米について農水省は主食用の需要が減少するなか、適正備蓄水準を見直す必要があるとの考えを示しているが、自民党は、民間在庫の役割の評価や国産小麦など他の穀物の安定供給などもふまえ、基本法の検証を進めるなかで、「食料安全保障の強化に資する運営方法や備蓄・調整保管のあり方について議論を進めること」と要望した。
そのほか、輸入依存度の高い穀物や飼料作物など畑作物の本作化に向けた支援の着実な実行、米粉では専用品種の開発・導入による生産拡大だけでなく、加工体制の強化、新商品開発など、生産から加工、消費まで「一貫した総合的な取り組みの展開」を求めている。
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