国産稲わらの利用拡大へ 収集・梱包は「角型」で 農水省が実証事業2022年12月14日
農水省は、飼料として使われる国産稲わらの利用拡大に向けて、稲わらを効率的に運搬できる「角型」に梱包して流通する実証事業を始める。早ければ年内にも事業に参加する団体の公募を始めることにしている。
農水省によると、日本では年間93万トンの稲わらが飼料として主に肥育牛に与えられているが、約20万トンは中国から輸入されている。ただし、地域によって需要に大きな偏りがあり、野村哲郎農相は定例会見で、例えば鹿児県では不足していても秋田県では飼料用としての使用がわずか4%にとどまっているなどとして広域流通の必要性を強調している。
一方で稲わらは軽いものの体積があり、広域流通を進めるうえで輸送コストが課題の1つとされている。こうした中、農水省は、輸入される稲わらが「角型」であるのに対し、国内ではロール状に梱包して運搬するためムダなスペースが生じていることに着目し、効率的な流通に向けて「角型」の梱包・収集を進める実証を行うことにした。
同省は、すでに今年度の補正予算で「国産飼料の生産・利用拡大事業」として約30億円を確保しており、この中の一部を今回の実証に充てる。具体的には、稲わらを角型に梱包する大型機械や小型の機械の導入について2分の1を補助するほか、いったんロール状に梱包したものを角型に再梱包する取り組みも支援する。支援の対象は、地方公共団体やJA、生産者団体などで、早ければ年内にも公募を始めることにしている。
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