鳥インフル 殺処分数1000万羽超え過去最多に 農相「最大限の緊急警戒」呼びかけ2023年1月10日
農水省によると、1月9日と10日に茨城県と宮崎県で高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜が相次いで確認された。今シーズンの鳥インフルエンザの発生は57例目、殺処分される鶏などの数は1000万羽を超えて過去最多となり、野村哲郎農相は9日、全国に最大限の緊急警戒を呼び掛けた。
農水省によると、9日に鳥インフルエンザの疑似患畜が確認されたのは、茨城県城里町の採卵卵の養鶏場で、飼養羽数は約93万羽。また、10日には宮崎県川南町の採卵鶏の養鶏場で疑似患畜が確認された。飼養羽数は約10万羽。
農水省によると、今シーズンの家きん農場での鳥インフルエンザの発生は昨年10月28日と過去最も早く、全国的に猛威をふるい、発生件数と殺処分される鶏などの数は、これまでで最も多かった2020年~21年の52件、約987万羽を超えて57件、約1008万羽となり、いずれも過去最多となった。
今シーズンの鳥インフルエンザは、過去に発生のなかった福島県や鳥取県、沖縄県など6県で初めて確認されるなど23道県に広がり。農水省は「全国的に環境中のウイルスの濃度が高まっている」と指摘、発生した道県すべてで農場の緊急消毒を進めるなど警戒を強化している。
農水省は9日、鳥インフルエンザ防疫対策本部を開き、野村農相は改めて「全国の生産者をはじめとした畜産関係者や都道府県などの行政関係者の皆さまに最大限の緊急警戒を呼びかけます」と呼びかけた。
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