「科学的根拠に基づき安全性発信したい」 ALPS処理水の海洋放出めぐり農相2023年1月17日
福島第一原発のALPS処理水の海洋放出を始める時期について、政府の関係閣僚会議で、「今年春から夏ごろと見込まれる」との方針が示されたことについて、野村哲郎農相は1月17日の閣議後会見で、「今後とも漁業者に寄り添いながら漁業を安心して継続できる環境が整備されるよう万全を尽くすとともに、科学的根拠に基づいて安全性を発信したい」と述べ、国内外で理解を求めていく姿勢を示した。
福島第一原発のALPS処理水の放出を始める時期をめぐっては、今月13日に開かれた政府の関係閣僚会議で、放出設備工事の完了や原子力規制委員会による使用前検査などを経て、今年春から夏ごろと見込んでいるとの方針が示された。
これについて野村農相は会見で、今月策定したALPS処理水の処分に関わる行動計画に基づいて、各国・地域への情報発信や国際会議の活用など戦略的な発信を政府全体で行うとともに、風評被害を防ぐため、水産物のモニタリング検査にトリチウム検査を追加するなど、さまざまな支援策を講じていると説明したうえで、「今後とも漁業者に寄り添いながら関係省庁と連携して対策が円滑に実施されるよう、漁業を安心して継続できる環境が整備されるよう万全を尽くしたい」と述べた。
そのうえで、各国などへの説明について、「国内もそうだが海外の漁業者や消費者のみなさんにも日本の海からとれた魚が大丈夫であるとの安全性を、科学的根拠に基づいて発信したい」と述べ、理解を求める姿勢を示した。
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