鳥インフルの殺処分1235万羽に 「長期にわたり環境中にウイルス存在も」 最大限の警戒感を 農水省会議2023年2月1日
鳥インフルエンザが全国的に猛威を振るう中、専門家などでつくる農水省の合同会議が1月31日、開かれ、今後の防疫に関する提言をまとめた。今シーズンの発生が過去最多の70例、鶏などの殺処分が1235万羽に上る中、提言では、「カラス等の群内で感染があると長期にわたって環境中にウイルスが存在し続けることも予想される」として、引き続き関係者に最大限の警戒感をもって対応するよう求めている。
農水省によると、今シーズンの鳥インフルエンザの発生は、昨年10月28日に過去最速で確認されて以降、これまでに25道県で70例に上り、殺処分される家きんは約1235万羽に上っている。
こうした中、1月31日、食料・農業・農村政策審議会家畜衛生部会の家きん疾病小委員会と、鳥インフルエンザ疫学調査チーム検討会の合同会議が開かれ、各地の現地調査の結果などを踏まえて今後の防疫に関する提言をまとめた。
特に北海道・東北地方で厳重警戒を
この中では、消毒や野生動物対策などを含めた飼養衛生管理の徹底が重要であると改めて強調し、特に普段目が届きにくい天井裏などに穴がないか点検、補修することなどに留意を求めるとともに、渡り鳥の北帰行に伴い、特に北海道・東北地方で引き続き厳重な警戒が必要だと指摘している。
また、今シーズンは全国的に野鳥の感染が広がっており、カラスなどの群れの中で感染があった場合は長期にわたって環境中にウイルスが存在し続けることも予想されるとして、野鳥やイタチなどに起因するウイルスの拡散を防ぐため、▽安易な餌やりなどを控える▽野鳥や野生動物の死体などは放置せず、適切に処分する▽同じ場所で複数の野鳥などが死亡している場合は、自治体に速やかに連絡すること、などの徹底を求めている。
さらに、今シーズンは、過去に発生のなかった福島県、鳥取県、山形県、沖縄県、長崎県、群馬県でも確認されるなど全国的に発生リスクが高まっており、発生しやすい時期はまだ続くことから、今後とも強い危機意識をもって対応する必要があるとして、最大限の警戒感をもって対応すべきだと呼びかけている。
重要な記事
最新の記事
-
米価 過去10年で最高値 60kg1万5865円 対前年比114%2024年7月17日
-
【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(2)DX戦略にも地域色拡充2024年7月17日
-
【東京農業大学鼎談】実学主義の価値(3)JAは食・農の好循環先導を2024年7月17日
-
「小さな協同」実践 JA松本ハイランドの自己改革 新世紀JA研究会全国セミナー2024年7月17日
-
「きっトラ」と「もし寅」【小松泰信・地方の眼力】2024年7月17日
-
【訃報】生活クラブ生協連の加藤好一顧問が逝去2024年7月17日
-
【人事異動】農水省(7月16日付)2024年7月17日
-
【注意報】ナシ、ブドウなどに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 三重県2024年7月17日
-
ガチャピン・ムックとコラボ「ニッポンエール」グミ発売 JA全農2024年7月17日
-
日本農業の未来をけん引する人材育成へ 宮城県加美農業高校とNTT東日本グループが連携2024年7月17日
-
唐沢農機サービス「夏の大展示会」開催 200台を超える農機具を展示2024年7月17日
-
【注意報】大型斑点米カメムシ類、カスミカメムシ類による斑点米発生に注意 千葉県2024年7月17日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 岩手県2024年7月17日
-
「第3回 全国桃選手権」開催 全国から45品がエントリー 日本野菜ソムリエ協会2024年7月17日
-
ハウス栽培向け環境制御システムのラインアップを拡充 クボタ2024年7月17日
-
【役員人事】石巻埠頭サイロ(4月1日付)2024年7月17日
-
葉の光合成速度の低コスト・低労力・高速推定法を開発 農研機構2024年7月17日
-
表参道で佐賀県産「いちごさん」絶品ひんやりスイーツ「いちごさんどう2024夏 」開催2024年7月17日
-
長野県塩尻市と山口県岩国市の歴史的風致維持向上計画を認定 農水省など2024年7月17日
-
生とうもろこしまるかじり 昭和村で農業体験開催 パルシステム群馬2024年7月17日