山形県がみどり戦略で基本計画 全国初の「特定区域」を設定2023年2月7日
山形県はみどりの食料システム基本計画を策定し2月1日に公表した。先進的な取り組みを行う「特定区域」を全国で初めて設定した。
基本計画は2022年3月に策定した「やまがた・人と環境に優しい持続可能な農業推進計画」などを基本に、環境保全型農業の取り組み、再生可能エネルギーの導入拡大、スマート農業の推進、流通・販売対策などを推進すると、モデル地区(特定区域)を設定した。
作成主体は県と県内全35市町村。計画期間は2022年度から2026年度。
計画の目標のうち、特別栽培農産物認証面積を1万4626ha(2021年)を1万6836ha(2024年)へと4210ha拡大する。
有機農業の取組面積609ha(同)を1050ha(同)に拡大する。有機認証取得農家数118戸(同)を200戸(同)に増やす。また、国際水準GAP認証件数を39件(同)から50件(同)に増やす。
「エコエリアやまがた推進協議会」など生産者、消費者、産学官の連携体制で推進し、有機栽培・特別栽培に限定した「つや姫」のブランド化、さくらんぼなど果樹剪定枝のバイオ炭の農地施用など、地域の特色を活かした取り組みを推進する。
バイオマス発電と有機農業の団地化
また、地域のモデルとなる先進的な取り組みを促進する「特定区域」を2地域設定した。
1つは西村山郡西川町入間地区。県内でも積雪が多い地域で高齢化と担い手減少で耕作放棄地の増加が心配されている集落で水稲、ソバを基幹作物として野菜、山菜を組み合わせた複合経営が主体となっている。
この地域に森林間伐で出る未利用材を活用した木質バイオマス発電所と園芸施設を併設し、熱と二酸化炭素を活用した次世代型施設園芸を導入する。これによって持続可能で通年営農できるモデル構築をめざす。
もう1地域は東置賜郡川西町の中郡地区と玉庭地区。同町はオーガニックビレッジの形成をめざし、有機農業推進のための生産者協議会と地元飲食店や小売業者、旅館関係なども含めた消費拡大に向けた協議会を設置している。町内7地区で有機農業の取り組みがあるが、中郡と玉庭は有機団地の拡大をけん引する役割が期待されている。
技術指導員の派遣などで担い手の確保と技術の向上と、学校給食や旅館での提供などで消費拡大も図る。
山形県はこの基本計画に基づいて農業者が策定し申請した実施計画を今後認定していく。
重要な記事
最新の記事
-
米価上昇止まらず 4月7日の週のスーパー販売価格 備蓄米放出効果いつから2025年4月21日
-
【人事異動】農水省(4月21日付)2025年4月21日
-
【人事異動】JA全農(4月18日付)2025年4月21日
-
【JA人事】JA新ひたち野(茨城県)新組合長に矢口博之氏(4月19日)2025年4月21日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】四つ巴のお手玉を強いられる植田日銀 トラの圧力"内憂外患"2025年4月21日
-
備蓄米放出でも価格上昇銘柄も 3月の相対取引価格2025年4月21日
-
契約通りの出荷で加算「60キロ500円」 JA香川2025年4月21日
-
組合員・利用者本位の事業運営で目標総達成へ 全国推進進発式 JA共済連2025年4月21日
-
新茶シーズンが幕開け 「伊勢茶」初取引4月25日に開催 JA全農みえ2025年4月21日
-
幕別町産長芋 十勝畜産農業協同組合2025年4月21日
-
ひたちなか産紅はるかを使った干しいも JA茨城中央会2025年4月21日
-
なじみ「よりぞう」のランドリーポーチとエコバッグ 農林中央金庫2025年4月21日
-
地震リスクを証券化したキャットボンドを発行 アジア開発銀行の債券を活用した発行は世界初 JA共済連2025年4月21日
-
【JA人事】JA新潟市(新潟県)新組合長に長谷川富明氏(4月19日)2025年4月21日
-
【JA人事】JA夕張市(北海道)新組合長に豊田英幸氏(4月18日)2025年4月21日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡2025年4月21日
-
農機・自動車大展示会盛況 JAたまな2025年4月21日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」おかやま和牛の限定焼肉メニューは「真夏星」 JAタウン2025年4月21日
-
「かわさき農業フェスタ」「川崎市畜産まつり」同時開催 JAセレサ川崎2025年4月21日
-
【今川直人・農協の核心】農福連携(2)2025年4月21日