化学肥料・農薬使用を低減した「富富富」の生産拡大 富山県 みどり戦略基本計画2023年4月11日
富山県は3月17日にみどり戦略基本計画を公表した。慣行のコシヒカリより化学肥料と化学農薬の使用量が少ないブランド米「富富富」の生産拡大をめざす。
水田除草機を活用した雑草対策
県内全15市町村と県が共同で作成した。計画期間は2022年度から26年度まで。
有機農業の取組面積は2020年度の219haを26年度に300haに拡大する。
化学肥料と農薬を慣行より5割以上低減する特別栽培農産物の栽培面積を2020年度の913haから26年度に1000haに拡大する。
また、慣行コシヒカリに比べ化学肥料が2割削減、化学農薬が3割削減が期待できる品種「富富富」の栽培面積を2020年度の1282haから25年度に2000haに拡大する。
これらの取り組みを進めるに当たり、地域ぐるみの定期的な土壌診断の実施による適正な施肥、各JAや地域技術者協議会単位での栽培暦の見直しと実践、病害虫の発生予防を重視した総合防除(IPМ)の導入、有機農業生産者に対する技術指導や交流の促進(推進大会の開催など)を進める。
また、環境負荷軽減の取り組みを地域に広げるために南砺市皆葎熊川を特定地区に指定した。同地域は中山間地域の南砺市旧上平村内にあり、5haの一団の農地。将来的には地域全体で有機農業を実践することをめざしている。
そのため水稲の栽培技術とノウハウの共有、慣行栽培との調整、販路の開拓実証と加工品の販売実証、学校給食への供給など地域ぐるみで新たな産地形成を推進する。
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