NHKスペシャル「世界フードショック」など7作品が受賞 第38回農業ジャーナリスト賞2023年5月11日
農政ジャーナリストの会は5月10日、第38回農業ジャーナリスト賞の受賞作品を発表した。
同会では前年(2022年1月~12月)に発表された農林水産業や食料問題、農山漁村の地域問題に関する連載記事や出版物、放送番組を表彰している。
今回は新聞・書籍部門から11点、テレビ・映像部門から19点の計30点の応募があった。そのなかかた同会が委嘱した選考委員会の審議を経て7作品が選ばれた。6月8日の農政ジャーナリストの回第60回総会で表彰する。
【農業ジャーナリスト賞】
〇「翔べ和牛」(南日本新聞社):肉牛飼養頭数全国一の鹿児島県の和牛飼育の世界を現状と課題、輸出や新技術など多角的に捉えた。
〇「つなぐ 歴史を未来へ」(日本農業新聞社):多様な世界が交錯しながら作り上げている北海道農業の今を活写。大規模専業という北海道農業のイメージを覆した重厚感のある連載。
〇佐藤弘著「振り返れば未来~山下惣一聞き書き」(不知火書房):22年7月に亡くなった農民作家の山下惣一さんの人生と作品の軌跡を振り返った聞き書き。山下文学、山下農業論・百姓学・哲学のすべてが詰まった力作で選考委員会初の満票での受賞となった。
〇「ワタシ桑ノ集落再生人~限界集落で挑戦した11年」(テレビ山梨):かつて「桑の郷」と呼ばれた高齢化の進む過疎の集落で桑茶を作り、地域の活性化に奮闘する移住者に地域の放送局として11年間密着取材したヒューマンキュメンタリー番組。
〇NHKスペシャル 混迷の世紀「第4回 世界"フードショック"~揺らぐ『食』の秩序」(NHK):国内最大の穀物輸入会社の全農グレインに密着取材し、資材と農産物販売をセットにした中国との食料をめぐるつばぜりあいがリアルに描かれるなど、NHKならではのグローバルな取材に基づく番組。自由貿易と輸入に頼ってきた日本の食料と農業が危機に直面している現状を伝えた。
〇ETV特集「揺れながら 迷いながら~民俗研究家・結城登美雄が見た三陸」(NHK):あの過酷な津波被害からどう業業を続けるのか。仙台市に住む結城さんが震災後の三陸を歩き、移り変わる漁師の心と浜の暮らしを継続してカメラに収め、語り部として被災者に寄り添う。
〇ドキュメンタリー映画「百姓の百の声」(プロダクション・エイシア):13組の農業者の日常の姿を追いながら、そこに通底する「百姓」共有の価値観を浮かび上がらせる。農業に携わる人々の声を丹念に聞き、優れた観察力と身体能力を持ち個性豊かで創意工夫に満ちた姿を浮かび上がらせる。
<選考委員>(50音順)阿部道彦(農山漁村文化協会理事・制作局長)
大村美香(朝日新聞記者)
小田切徳美(明治大学農学部教授)
鎌仲ひとみ(ぶんぶんフィルムズ代表・映像作家)
榊田みどり(明治大学農学部客員教授・農業ジャーナリスト)
三森かおり(ぶどうばたけ取締役)
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