トウモロコシ 大豆生産量 史上最高の見込み 米国農務省需給見通し2023年5月16日
米国農務省が5月12日に発表した世界の穀物に関する需給見通しによると小麦やトウモロコシの生産量は史上最高となる見込みとなっている。アルゼンチンでの生産が回復することなどが要因となっている。
小麦は、ロシアで単収・収穫面積が過去最高だった前年度より低下し、豪州で単収が平年並みに戻ることから減産となる要因があるものの、アルゼンチンでの前年度の干ばつからの回復、インド、EUなどで増産となることから、世界全体では対前年度比0.2%増の7億8976万tと史上最高となる見通しだ。
米国の生産量は0.6%増とわずかに増加する見込みで輸出量は6.4%減少する見込み。ウクライナの生産量と輸出量はロシアとの戦争継続で前年度より減少する見通しだ。
一方、世界の消費量はウクライナ、ロシア、インドで飼料用需要が減少し対前年度比▲0.4%減の7億9170万tの見込み。生産量は史上最高の見込みでも消費量を下回るため期末在庫率は同▲0.1%の33.4%を見込む。
トウモロコシは、ウクライナやブラジルで前年度より減産となるが、米国で単収と収穫面積が増えて史上最高の生産量となることや、アルゼンチンでの干ばつ回復などで生産量は同6%増の12億1963万tの見通し。米国の輸出量は増産にともなう価格の低下から18.3%増と大幅に増える見通しだ。また、ウクライナの生産量と輸出量は前年度より減少する見通し。
一方、世界の消費量は米国、中国、ブラジルなどで増加することから同3.7%増の12億414万tの見込み。ただ、生産量が消費量を上回るため期末在庫率は同0.4ポイント増の26.0%となる。
世界の大豆生産量は米国で前年度より単収が増加することや南米で前年度の干ばつからの回復が見込まれるため、生産量は同10.8%増の4億1059万で史上最高となる見通し。
一方、世界の消費量はアルゼンチンと中国で搾油量が増えることから同5.9%増の3億8649万tの見通し。生産量が消費量を上回るため期末在庫率は4.0ポイント増の31.7%を見込む。
世界の米(精米)の生産量はパキスタン、中国、米国で増産となることから、生産量は同2.4%増の5億2052万tと史上最高となる見通しだ。米国では生産量が20.2%増える見込みで612万tと見込まれている。米国からの米の輸出量は21.1%増の235万tと見込まれている。
各作物の生産量見通しがどうなるか、世界の天候動向などが注目される。
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