畑地化 約1.3万ha 畑地化促進事業 農水省2023年6月12日
農林水産省は6月9日、2023年に約1万haの畑地化を新たに支援し、22年開始分と合わせて約1.3万haの畑作物産地化を支援することを明らかにした。
畑地化促進事業は、水田を畑地化して畑作物の本作化に生産者を支援する事業で、22年度補正予算で250億円を確保した。
支援内容は野菜、果樹、花きなど高収益作物で畑地化する場合は、10a当たり17.5万円を交付するほか、定着促進支援として10a当たり2万円(加工・業務用野菜などの場合は同3万円)を5年間交付する。
また、麦、大豆、飼料作物、子実用トウモロコシ、ソバなど畑作物で畑地化する場合は、10a当たり14万円を交付するほか、定着促進支援として10a当たり2万円を5年間交付する。
そのほか畑地化にともない土地改良区に支払いが必要となる地区除外決済金や協力金などを10a当たり25万円を上限として支援する土地改良区決済金等支援も措置した。
畑地化は水田活用の直接支払い交付金の交付対象水田から外す取り組みであり、農水省によると23年開始分として約1万haとなり、22年開始分と併せて約1.3万haの畑地化を進める。
これらの面積分を1次採択予定とし、6月末の営農計画書とともに申請し、申請内容を確認したうえで正式に採択される。
今回の支援分は212億円となり、このうち北海道が135億円と6割を占める。
これ以外の取り組みは、畑地化促進事業の申請を営農計画書とともに6月末までに提出し、秋に2次採択する。農水省によると、申請を予定している事例では今後、畑地化について土地改良区や地権者との合意が得る必要があるなどの課題があり、農水省は「引き続き地域における話し合いや同意に向けた準備を進めてほしい」としている。
また、麦・大豆など生産拡大と輸出用米や加工用米を低コストで生産する取り組みを支援するため、水田リノベーション事業を再編し、22年度補正予算で「畑作物産地形成促進事業」、23年度当初予算で「コメ新市場開拓等促進事業」を措置した。
これらは旧水田リノベーション事業と同様に、実需者との結びつきや低コスト生産の取り組みを要件とし、麦・大豆など畑作物には10a当たり4万円を交付し、さらに24年度に畑地化に取り組む場合は10a当たり5000円の加算措置を追加した。
また、コメ新市場開拓等促進事業では、米粉用米を支援対象として追加し、パン・麺用の専用品種を栽培する場合は10a当たり9万円を交付する。
この2事業の予算総額410億円に対して要望は479億円だった。要望について低コスト生産等の取り組み面積・割合や主食用米の削減面積・割合に応じてポイント付けを行い採択した。品目別の採択率は80%~100%だった。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(133)-改正食料・農業・農村基本法(19)-2025年3月15日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(50)【防除学習帖】第289回2025年3月15日
-
農薬の正しい使い方(23)【今さら聞けない営農情報】第289回2025年3月15日
-
イタリア旅行の穴場【イタリア通信】2025年3月15日
-
政府備蓄米 初回9割落札 60kg2万1217円 3月末にも店頭へ2025年3月14日
-
【人事異動】JA全共連(4月1日付)2025年3月14日
-
【人事異動】JA全中(4月1日付)2025年3月14日
-
(426)「豆腐バー」の教訓【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年3月14日
-
実需者と結びつきある飼料用米 支援継続を 日本農業法人協会2025年3月14日
-
オホーツクの恵み 完熟カボチャからフレークとパウダー JAサロマ2025年3月14日
-
日本一の産地の玉ねぎがせんべいに 産地の想い届ける一品 JAきたみらい(北海道)2025年3月14日
-
みおしずくがクッキーに 日野菜漬はふりかけに JAグリーン近江(滋賀県)2025年3月14日
-
地域の歴史受け継ぎ名峰・富士の恵み味わう かがり火大月みそ JAクレイン(山梨県)2025年3月14日
-
【人事異動】JA全厚連(4月1日付)2025年3月14日
-
高まるバイオスティミュラント普及への期待 生産者への広報活動を強化 日本バイオスティミュラント協議会2025年3月14日
-
岩手県大船渡市大規模火災での共済金手続きを簡素化 JA共済連2025年3月14日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第107回2025年3月14日
-
3月14日は「蚕糸の日」 大日本蚕糸会2025年3月14日
-
種苗・農産物輸出の拡大に向けた植物検疫のボトルネック解消「農研植物病院」へ出資 アグリビジネス投資育成2025年3月14日
-
【役員人事】農中信託銀行(4月1日付)2025年3月14日