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「農泊」700万人目標へ農山漁村支援へ 訪日外国人の割合10%に 農水省が実行計画2023年6月26日

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農山漁村地域の活性化に向けて、農水省は農山漁村に宿泊する「農泊」の年間宿泊者数を2025年度までにのべ700万人に増やす目標を掲げた実行計画をまとめた。この中には訪日外国人旅行者の割合を10%まで高める目標も盛り込み、コロナ禍で疲弊した地域の再生に向けて誘客や人材育成などの支援に乗り出すことにしている。

〇農泊 古民家イメージ.jpg農水省は、農山漁村地域の所得向上や活性化に向けて2017年度から農山漁村振興交付金の対象事業に農泊推進対策を位置づけ、農泊に取り組む地域に対して古民家改修やガイド育成などを支援し、2022年度までに全国で621の農泊地域を創出した。

一方で、コロナ禍で農泊の宿泊者数は減少し、2019年度ののべ589万人から21年度はのべ約450万人まで落ち込んだ。こうした中で同省は2025年度にはコロナ禍前の1.2倍の700万人に増やす目標を掲げ、農泊地域の支援に乗り出す計画をまとめた。

農泊推進の具体策としては、農泊地域の地域協議会の再整備に向けて先進地視察やコンテンツ充実への支援をはじめ、都道府県ネットワークづくり、自治体と連携した地域おこし協力隊員の活用などを進め、コロナ禍で疲弊した地域の実施体制の再構築を支援する。

また、全体に占める訪日外国人客の割合もコロナ禍前の6%から10%に引き上げる目標を示し、地方への誘客も必要だとして「インバウンド重点受入地域」を指定し、外国語対応など受け入れ態勢の底上げを支援する。さらに全国の農泊地域の範となるモデルの確立やJAグループと連携した農業労働力支援人材の滞在促進など地域課題解決につながる取り組みの支援もはかることにしている。

同省はこうした事業の推進に向けて来年度予算の概算要求に向けた作業を進めており、「観光業界全体がコロナ禍で疲弊しているが、回復させながら700万人を目標に取り組みたい。また、世界的にトレンドとなっている『持続可能な観光』は農泊と親和性が高いと思うので、そうした視点からも農山漁村の魅力を高めていきたい」と話している。

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