横浜市内でスマート農業の実証実験開始 8月から2件を先行実施2023年8月8日
横浜市は、都市農業における新たな製品・サービスの創出を目指す、I・TOP横浜ラボ「都市部でのスマート農業」で採択した提案のうち、自動走行ロボットとVRを用いた未来農園と、システムを設置した「わな」による鳥獣捕獲状況の遠隔監視の2件について、8月から実証実験を同市内で開始した。
不整地走行が可能なAMR(自立走行搬送ロボット)
横浜市は、「I・TOP横浜ラボ」の取組として、市内の農地を実証フィールドとして都市農業における農作業の省力化、農作物の栽培支援、営農環境の改善等をもたらす新たな製品・サービスの提案を1月から2月にかけて募集し、3月に6件を採択した。
現在、市内農地とのマッチングを進めており、このほど、都筑区の農地で、自動走行ロボットとVRを用いた未来農園の実証を開始。また、栄区の農地において、システムを設置した「わな」による鳥獣捕獲状況の遠隔監視の実証実験をそれぞれ開始した。その他の採択案件については、実施に向けた調整と準備が整い次第、実証実験を開始する。
害獣捕獲監視システム「マタギっ娘 LTE-M版」
◎8月から開始した実証実験概要
■VR×IoT×AMRの未来農園
実施企業:青葉電子株式会社、他1社(2社合同)
実施概要:不整地走行が可能なAMR(自立走行搬送ロボット)や分光カメラを用いた写真画像、VR(仮想現実)を組み合わせることで、遠隔からの監視や果実の糖度測定、害獣検知と撃退を実現し、農地の見回り負担軽減を目指す実証実験を行う。
実施時期:8月1日~8月31日
実施場所:JA横浜池辺ほ場(横浜市都筑区)
◎JA横浜のスマート農業施策について
JA横浜は、スマート農業やアグリテック分野の技術開発を支援し、生産性と生産品質の向上により横浜農業の価値を高める取組を推進。都筑区の農地はその支援の一環としてフィールド提供した。
■IoTによる鳥獣被害対策、不法投棄・盗難対策通知
実施企業名:マクセルフロンティア株式会社
実施概要:害獣捕獲監視システム「マタギっ娘LTE-M版」を用いて、農業従事者が設置した「わな」の捕獲状況および農作物盗難の遠隔監視をマグネットセンサの作動によって行うことで、見回り負担の軽減を目指す実証実験を行う。
実施時期:8月1日~12月20日
実施場所:個人農地(横浜市栄区)
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