出光興産 ブルーカーボン事業創出に向けファンドへ出資2023年8月8日
出光興産はハワイのベンチャーキャピタルと日本でのブルーカーボン事業の創出に向けた共同検討を開始した。
ハワイ島に拠点を構えるNELHA(ハワイ州立自然エネルギー研究所)
ブルーカーボンとは、2009年10月に国連環境計画(UNEP)の報告書においてはじめて定義された。
森林などにより吸収されるCO2由来の炭素「グリーンカーボン」と並んで、ワカメやアカモクなどの海藻、アマモなどの海草、湿地・干潟、マングローブ林の働きによって海中に吸収され、貯蔵された炭素「ブルーカーボン」がCO2吸収源として注目されている。
2050年のカーボンニュートラルの実現には、CO2の排出量を削減するだけでなく、CO2の新たな吸収源として、ブルーカーボンが注目され、大学などではマリンバイオテクノロジーの研究開発も進められている。海に囲まれた日本の地理的特性を生かせる新たな技術として、近年、期待が高まっている。
出光興産は、同社100%子会社の出光アメリカンズホールディイングス(本社:米国カリフォルニア州、杉原啓太郎社長兼CEO)を通じ、世界各地に拠点をもつHatch Blue(以下、Hatch社)と、日本でのブルーカーボン事業の創出に向けた共同検討を開始し、同時にHatch社が組成したファンド「Blue Revolution Fund」へ出資した。
Hatch社は、米国、ノルウェー、シンガポールなどに拠点をもち、海洋資源分野のスタートアップ企業に投資を行うベンチャーキャピタル。水産養殖業界向けメディア「Fish Site」を運営している。
両社は、今回のファンドへの出資および協業を通じ、海洋資源分野における低炭素・脱炭素事業の創出に取り組む。共同検討では、「将来的なCO2削減と事業創出」「日本の地理的特性を生かす」「漁業振興、地域貢献」などをテーマとして、日本の各地域における藻場づくりをはじめとしたブルーカーボン生態系の活性化・持続可能性の向上や地域創生に貢献する事業の創出を推進する。
こうした取り組みを通じて、ジャパンブルーエコノミー技術組合(JBE)が発行する「Jブルークレジット」を取得することを目標として掲げており、将来的には、既存ビジネスと組み合わせ、新たな製品・サービスを提供することで事業の拡大を目指す。
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