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【緊急インタビュー】温暖化で海水温上昇、冷夏予想が猛暑に 気象庁・異常気象情報センター所長楳田貴郁氏に聞く2023年8月8日

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エルニーニョ現象下での高温傾向が続く

気象庁は、今年の7月は観測史上最も暑い夏になったと振り返った。この災害級の猛暑の要因について、異常気象情報センター所長楳田貴郁氏に緊急インタビューした。

楳田貴郁センター所長楳田貴郁センター所長

――エルニーニョ現象の影響で日本の夏は低温傾向と予想することが多いが...
エルニーニョ現象では太平洋赤道域東部の海面水温が高く、普段より赤道寄りで積乱雲の活動が活発となる。積乱雲域での上昇流は太平洋高気圧で下降するので、北半球側で上昇流域が南寄り(赤道寄り)であると、太平洋高気圧も南寄りとなり、日本付近への張り出しが弱くなる。したがって、3ヵ月予報では、エルニーニョ現象の夏は低温傾向と予想することが多い。

一方、エルニーニョ現象が発生すると、積乱雲の活動が活発になるため、熱帯の大気の温度が上昇し、世界の平均気温も上昇する。今回6月20日発表の7~9月の3ヵ月予報では、この状況を非常に顕著に予想していた。太平洋赤道域東部の海面水温の上昇がふだんより大きいエルニーニョ現象や、それ以外の熱帯域でも積乱雲の活動が活発になることを予想していたためである。このように太平洋高気圧の張り出しが弱いことによる低温傾向を相殺する予想と、地球温暖化の影響もあり、今年の夏から秋は、珍しくエルニーニョ現象の下での高温傾向の予想となっていた。

――1946年の統計開始以来、最も暑い7月となった要因は。
7月中旬後半から下旬にかけての日本の猛暑は、台風4号、5号、6号の北西進でフィリピン付近の積乱雲の活動が顕著になり、太平洋高気圧の日本への張り出しを強めたことが要因といえる。フィリピン付近の積乱雲が活発になると、太平洋高気圧が強まる、という関係はPJパターン(Pacific-Japanパターン)という名で知られている。さらに一時的に日本上空で偏西風が北に蛇行して、チベット高気圧が張り出したこともあり、(太平洋高気圧との)2段重ねの高気圧に見舞われたことが7月の猛暑につながったといえる。

予想される海洋と大気の特徴(気象庁HPより引用)予想される海洋と大気の特徴(気象庁HPより引用)

――7月の猛暑が十分予想できていなかった理由は。
6月20日発表の3ヵ月予報では、7月は地球温暖化とエルニーニョ現象の影響で沖縄・奄美、西日本で高温、北・東日本でほぼ平年並(やや高温傾向)を予想していたが、実況は、全国高温で、特に北・東日本での高温が顕著だった。 3ヵ月予報の数値モデルでは、冬に終息したラニーニャ現象の名残としての太平洋熱帯域西部の積乱雲の活動が活発になることは予想できていたが、その後の台風の発生やフィリピン付近への(太平洋高気圧の)北西進を予想できていなかった。このため、日本付近での太平洋高気圧の強まりを予想できなかった。なお、3ヵ月予報で顕著な現象を十分予想することは、一般に困難である。

――今後の気象予報は。
7月末から8月初めにかけて北上した台風6号は、沖縄・奄美付近に暴風、大雨をもたらし、9日から10日にかけて、九州に接近する。台風の動きは遅く、影響が長引くため、九州及び西日本の太平洋側から東海地方では、総雨量が平年の8月の月降水量を大きく超えるおそれがある。また、南風で暖気が流入した北・東日本は、中旬まで猛暑が続く見込み。

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