「みどり戦略本部」8月時点の進捗状況を報告 農水省 全国で農業者930名、52事業者、農業機械67機種を認定2023年8月31日
農水省は8月31日、「第12回みどりの食料システム戦略本部」を開き、8月時点の取組の進捗状況を報告した。
みどりの食料システム戦略による環境負荷低減に向けた取組強化は、令和6年度農林水産関係予算概算要求の重点事項となっている。こうした中、農水省は8月31日に行われた「第12回みどりの食料システム戦略本部」において、みどりの食料システム法に基づく農業者認定の状況、基盤確立事業の取組状況、みどり戦略KPIの2021年実績値、有機農業の取組拡大などを公表し、目標の実現に向けて政策の推進を図る。
みどりの食料システム法の運用状況は、2022年7月1日の法律施行後、国の基本方針(ガイドライン等)の公表を受けて、全都道府県で基本計画が作成された。うち12県23市町で特定区域(モデル)が設定され、地域ぐるみでの取組を促進。また、生産現場では環境負荷低減に役立つ技術の普及拡大等を図る事業者(基盤確立事業実施計画)を認定。今年度から都道府県による農業者の計画認定が本格的にスタートし、税制特例や計画認定・特定区域設定に対する補助事業の優先採択などのメリット措置を講じる。
公表された進捗状況の主なものは以下の通り。

農業者認定の状況
2023年度から各都道府県による農業者の計画認定が本格的にスタート。8月現在、全国で930名の認定が行われ、税制・融資も特例や補助事業の優先採択などを活用しながら取組が進められている。認定を受けた農業者からは「特例措置の活用のほか、バイヤーの信頼確保や消費者に対するPRなどのために認定を取得したとの声が寄せられている」という。同省では、引き続き税制特例などのメリット措置の周知、各地の認定事例などの情報発信を通じて、さらなる認定拡大を図る。

基盤確立事業の取組状況
8月現在、環境負荷低減に資する研究開発や機械・資材の販売等を行う52の事業者の取組を認定。化学肥料・化学農薬の低減に資する農業機械67機種がみどり税制の対象となっている。「認定がきっかけとなって、特に化学肥料・化学農薬の低減に役立つ機械・資材等の普及に向けた取組が拡大しつつある」という。

みどり戦略KPIの2021年実績値
「第11回みどりの食料システム戦略本部(2023年3月30日開催)」以降に、CO2ゼロエミッション、園芸施設、有機農業、食品ロス及び飲食料品卸売業に係る2021年実績値が確定したものを公表。有機農業は2.66万ha、耕地面積に占める有機農業の割合は0.6%となった。基準年(基準値)の2017年(2.35万ha)からの推移は、2018年(2.37万ha)、2019年(2.38万ha)、2020年(2.52万ha)と増加傾向。増えた面積は、2018年→2020年が1500ha、2020年→2021年が1400haだったことから「前々年の伸びは継続している」とし、「増加の要因は、特に、畑地や牧草地において有機JAS認証の取得が進んだと考えられる」とまとめた。
化石燃料を使用しない園芸施設への移行については、今回はじめて実績値を公表した。2021年実績値は10.6%。これは全体の園芸施設のうち加温が4割を占め、その9割はA重油によるもの。これをヒートポンプなどを活用してハイブリッド型で営農している割合。こうした加温面積に占めるハイブリッド型園芸施設等の割合について2030年目標では50%を掲げている。「2021年度補正予算から新たに省エネ機器の導入を開始したので、今後導入が進む見込み」という。
有機農業の取組拡大について
30年目標6.3万ha、2050年目標100万ha(25%)に程遠い、と言われる有機農業の取組拡大については、今後の対応として、引き続き、地域ぐるみで有機農業の拡大を実践する「オーガニックビレッジ」の拡大や、慣行から有機に転換する農業者への支援、環境保全型農業支払交付金による支援、有機加工食品の国産原料の生産・取扱拡大等の取組を進めていく。
オーガニックビレッジは、2022年度の31道府県55市町村から2023年度は42道府県91市町村まで拡大。2025年目標として掲げる100市町村の前倒しでの達成や、2030年の200市町村までの拡大を目指す。有機栽培技術等の指導・助言を行う「有機農業指導員」は、2022年度の育成目標である500人を上回る735人を育成。有機農業の取組が広がっている市町村では、耕地面積に占める有機農業の割合が5%を超えている状況。
出口戦略については、国内の有機食品の市場は継続して拡大しており、2022年に約2240億円。10年間で約150%に拡大。2023年4月に生産・加工・流通等の事業者からなる「(一社)日本有機加工食品コンソーシアム」が設立され、関係事業者等と連携した取組により、更なる市場の拡大を推進する。
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