野菜・花きにハスモンヨトウ多発のおそれ 病害虫発生予報第9号 農水省2023年11月16日
農林水産省は11月15日、令和5年度病害虫発生予報第9号を発表した。向こう1か月の主要な病害虫の発生は、野菜・花きで、ハスモンヨトウの発生が、南関東、東海、近畿、中国、四国および九州の一部の地域で多くなると予想されている。
各作物の詳細は以下の通り。
◎野菜・花き
野菜・花きで各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫と地域は次の通り
・作物共通
ハスモンヨトウの発生が、南関東、東海、近畿、中国、四国および九州の一部の地域で多くなると予想。兵庫県、三重県及び福岡県から注意報が発表されている。幼虫の成育が進むと薬剤の効果が低下するため、若齢幼虫期が防除適期になる。ほ場の観察をきめ細かく行い、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に適期に防除を実施する。
◎果樹・茶
果樹・茶で各地の平年値より発生が「多い」・「やや多い」と予想される病害虫とその地域は次の通り。
・かんきつ
ハダニ類の発生が、南九州の一部の地域で多くなると予想されている。この虫は発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、発生初期をとらえた防除が重要。ほ場の観察をきめ細かく行い、適期の防除を実施する。
なお、ハダニ類は薬剤抵抗性が発達しやすいため、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定する。
・果樹共通
果樹や茶では、翌年の病害虫防除を効率的かつ効果的に実施するため、病害虫の越冬量を低下させ、翌春の発生を抑制することが重要。せん定作業に合わせて、感染落葉やり病部を除去し、速やかに園内土中に埋設するか、園外に持ち出すなど、適切に処理する。
また、ハダニ類及びカイガラムシ類の害虫の発生が多かった園地では、樹の粗皮削りやマシン油の散布による防除を実施するい。茶のカンザワハダニの発生が多かった園地では、秋整枝後の休眠前(秋冬期)または休眠明け(早春期)に薬剤散布等の防除を実施する。
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