農業総産出額 1.8%増加 9兆15億円 農水省2023年12月25日
農林水産省は12月22日、2022年農業総産出額と生産農業所得を発表した。
22年の農業総産出額は米や野菜、畜産では豚や鶏の価格が上昇したことから前年に比べ1631億円増加し、9兆15億円となった。伸び率は1.8%。
米は前年に比べ247億円(1.8%)増加し1兆3946億円となった。主食用米から他作物へ転換するなど産地と生産者が中心となって需要に応じた生産を進め、民間在庫量が減少したことから、相対取引価格が60kg1万3844円と前年より60kg1040円上昇し、価格が回復したことが影響した。
野菜は前年に比べ831億円(3.9%)増加し2兆2298億円となった。タマネギで前年から価格高騰が続いたことや、トマトやにんじんなどの品目で北日本・東日本を中心に天候不順で生産量が減少し価格が前年にくらべて上昇したことが要因となった。
果実は前年に比べ73億円(0.8%)増加し9232億円となった。黄桃や桃などが天候に恵まれ順調に生育し生産量が前年産を上回ったことなどが要因となった。
肉用牛は前年に比べ25億円(0.3%)増加し、8257億円となった。生産基盤の強化によって和牛の生産頭数が増加した一方、和牛肉の需要が軟調に推移し価格が低下したことが影響した。
生乳は前年に比べ55億円(0.7%)増加し、7916億円となった。需給バランスの改善に向けて生産抑制をしており、飲用向けの取引価格が上昇したことが寄与した。
豚は前年に比べ353億円(5.6%)の増加となり6713億円だった。高騰する輸入品の代替需要や、節約志向の高まりによる需要を背景に価格が上昇したことなどが寄与した。
鶏卵は前年に比べ168億円(3.1%)増加し、5638億円となった。22年10月以降発生した鳥インフルエンザの影響で生産量が減少し価格が上昇したことが要因。
ブロイラーは前年に比べ200億円(5.3%)増加し、3940億円となった。国内生産量は前年並みだったが、高価格の輸入鶏肉の代替需要が重なり、価格が上昇した。
一方、生産農業所得は前年に比べ2428億円、7.3%減少し、3兆1051億円となった。3年ぶりに前年を下回った。国際的な原料価格が上昇し、飼料、肥料、光熱動力などの農業生産資材価格が高騰したことが影響した。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(127)-改正食料・農業・農村基本法(13)-2025年2月1日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(44)【防除学習帖】第283回2025年2月1日
-
農薬の正しい使い方(17)【今さら聞けない営農情報】第283回2025年2月1日
-
2024年の農業就業者は180万人 前年比7万人減 総務省・労働力調査2025年1月31日
-
備蓄米の買い戻し条件付き売り渡しを諮問 農水省が食糧部会に2025年1月31日
-
殺処分対象911万羽 鳥インフルエンザ 国内48例目 愛知県で確認2025年1月31日
-
"人財"育てチームで改革(1) JAみえきた組合長 生川秀治氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年1月31日
-
"人財"育てチームで改革(2) JAみえきた組合長 生川秀治氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年1月31日
-
【世界の食料・協同組合は今】EU環境戦略の後退と戦略的対話 農中総研・平澤明彦氏2025年1月31日
-
【クローズアップ 畜産・酪農対策】生乳需給参加が事業要件 「欠陥」改正畜安法是正へ農水省方針2025年1月31日
-
(420)「いまトラ」をどう見るか【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月31日
-
GI取得「かづの牛」など農産物・加工品6産品 農水省2025年1月31日
-
いちご観光農園「熊本あしきた いちごの森」オープン 「ゆうべに」「恋みのり」食べ放題 JAあしきた2025年1月31日
-
シャキッと甘く 高級かんきつ「甘平」出荷始まる JAえひめ中央2025年1月31日
-
全国の魅力的な農畜産物・加工品が勢ぞろい JA全農が商談会2025年1月31日
-
岩手県から至高の牛肉を「いわて牛・いわちくフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「国産米粉メニューフェア」銀座みのりカフェ・みのる食堂で開催 JA全農2025年1月31日
-
「はこだて和牛」など味わえる「JA新はこだてフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「ニッポンの食」で応援 全日本卓球選手権大会(ダブルスの部)に特別協賛 JA全農2025年1月31日
-
蔵出しミカンの出荷始まる 食味良く大玉傾向 JAふくおか八女2025年1月31日