害虫の遠隔モニタ、かんしょ新品種「ひめあずま」など 2023年農業技術10大ニュース(6位~10位)2023年12月29日
12月25日に農林水産省が選定した2023年農業技術10大ニュースには害虫の発生状況を遠隔モニタリングする装置や、かんしょの新品種「ひめあずま」の開発などが選ばれた。6位から10位の概要を紹介する。
1位「スマホで果樹の促成栽培管理を支援」 2023年農業技術10大ニュース(1~5位概要)
6位【害虫の発生状況を遠隔からモニタリング-IоTを利用、害虫の発生調査を自動化】
農研機構はIоTとフェロモントラップを組み合わせ害虫発生データを自動収集できる装置を開発した。
フェロモントラップに捕殺された害虫をIоTカメラで撮影、捕殺害虫は撮影後に自動廃棄されるため、害虫発生調査のかかる労力を大幅に軽減できる。装置内から回収された実際の捕虫数と画像で計測した捕虫数の相関係数は0.9以上と正確。
これによって精緻な害虫発生情報を農業者に迅速に提供し、適時適切な農薬散布や防除対策を検討できる。
7位【酵素パワーで生分解性プラスチック製品の分解を加速】
農研機構は生分解性プラスチックを分解する酵素がイネに常在する酵母によって大量に生産されることを確認した。この酵素を大量に生産する方法も開発し、耐久性の高い生分解性農業用マルチフィルムに酵素処理をすると、翌日には強度が低下し土への鋤き込みが容易になる。
このため使用者が望むタイミングで分解させることが可能で処分労力を大幅に低減させるとともに、ごみの削減にも役立つ。
8位【灰色かび病菌の感染の仕組みを解明-「RNA農薬」の開発めざす】
名古屋大学は、数百種類の農作物に感染し世界で問題となっている「灰色かび病菌」が何百種類もの農作物に感染できる仕組みを解明した。
その仕組みは、作物によって異なる抗菌物質を灰色かび病菌が識別し、抗菌物質を不活化する酵素を合成していることを明らかにした。同大は酵素の合成を活性化する遺伝子を多数特定した。
これらの発見をもとに、特定の作物の抗菌物資を不活化する機構をターゲットにした「RNA農薬」を開発すれば、病原菌を殺菌しなくても感染力だけ奪うことができる。
病原菌への殺虫効果はないが、それは薬剤耐性菌のまん延リスクを減らすことにもつながる。化学農薬使用の低減につながる環境負荷の少ない病害防除の開発が期待される。
9位【ホクホク食感のかんしょ新品種「ひめあずま」】
農研機構は、かんしょ新品種「ひめあずま」を育成した。ホクホク系の主力品種「ベニアズマ」に似た風味・触感で青果、菓子加工用の両方に向く。つる割病と立枯病への抵抗性はいずれも「やや強」の複合病害虫抵抗性を持つ。
「ベニアズマ」の後継品種として2024年をめどに関東を中心として全国に普及する予定となっている。
10位【茎枯病抵抗性のアスパラガス新品種「あすたまJ」を育成】
農研機構、香川県、東北大学、九州大学は、難防除病害の茎枯病に抵抗性を持つ国内初のアスパラガス品種「あすたまJ」を育成した。アスパラガスは多年草で10年以上栽培されるが、茎枯病が発生すると安定生産の持続に大きな影響を及ぼす。
新品種は露地栽培で従来品種が枯れてしまうほど茎枯病がまん延している畑でも、殺菌剤無散布で順調に生育し安定した収量が得られる。2028年をめどに種苗の提供を始める予定だ。
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