3月の野菜生育状況 ばれいしょとレタスは前半がお買い得 農水省2024年2月29日
農林水産省は2月28日、東京都中央卸売市場に出荷される3月の野菜の生育状況と価格見通しを主産地等から聞き取り、結果を公表した。3月は、ばれいしょとレタスは前半に価格が平年を下回る見込み。一方、にんじん、はくさい、たまねぎは平年を上回って推移すると見込まれる。
<今後の生育、出荷および価格見通し>
◎だいこん
千葉県産・神奈川県産ともに1月上旬以降の気温高により生育が前進。3月の出荷数量は、千葉県産は平年を上回る一方、神奈川県産は前半で切りあがり、後半は平年を下回る見込み。全体として、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎にんじん
千葉県産に加え、徳島県産の出荷が増加する。千葉県産・徳島県産ともに1月上旬以降の気温高により生育が前進しており、3月の出荷数量は、徳島県産は平年を上回る一方、千葉県産は切りあがりが早まり、平年を下回る見込み。全体として、千葉県産のシェアが高い3月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。徳島県産のシェアが高まる3月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎はくさい
群馬県産の出荷が減少し、茨城県産・兵庫県産中心の出荷へ切り替わる。兵庫県産の生育は順調。茨城県産は1月上旬以降の気温高により生育が前進。平年であれば3月後半まで続く秋冬作が2月一杯で切りあがり、3月の出荷数量は平年を下回る見込み。全体として、3月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎キャベツ
主産県において1月上旬以降の気温高により生育は前進傾向だが、冬作から春作へと順調に切り替わり、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎ほうれんそう
主産県で生育は順調。3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎ねぎ
主産県で生育は順調。3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎レタス
静岡県産の出荷が減少し、茨城県産中心の出荷に切り替わる。静岡県産・茨城県産ともに1月上旬以降の気温高により生育が前進。3月の出荷数量は、茨城県産は前半に平年を上回る一方、静岡県産は前半で切りあがり、後半は平年を下回る見込み。全体として、3月前半の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回って推移し、3月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎きゅうり
主産県で生育は順調。3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎なす
主産県で生育は順調。3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎トマト
栃木県産・愛知県産の生育は順調。熊本県産はなり疲れによる着果不良が一部見られるが、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。全体として、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎ピーマン
茨城県産・宮崎県産の生育は順調。高知県産は、2月上中旬の降雨により生育はやや遅延傾向にあるが、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。全体として、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎ばれいしょ
北海道産は4月~7月天候が安定していたため、玉付が良く(収穫及び貯蔵は完了)、3月の出荷数量は平年を上回る見込み。鹿児島県産は一部産地において11月以降の干ばつにより生育が遅延し、3月に後ろ倒しの出荷となるため、3月の出荷数量は平年を上回る見込み。全体として、3月の出荷数量は平年を上回り、価格は平年を下回る見込み。
◎さといも
埼玉県産・愛媛県産において8月~9月の高温・干ばつの影響により小玉傾向が見られるが、大幅な出荷数量の減少は見込まれない。全体として、3月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎たまねぎ
北海道産は収穫及び貯蔵が完了。8月から9月にかけての高温・干ばつの影響により歩留まりの低下に加え、小玉傾向となっている。静岡県産は、1月上旬以降の気温高により生育は前進。1月から2月に前倒しの出荷となったため、3月の出荷数量は平年を下回る見込み。全体として、3月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
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