「食品製造現場におけるロボット等導入及び運用時の衛生管理ガイドライン」を策定 農水省2024年4月18日
農林水産省は、食品製造業の労働生産性向上に向け、製造現場へのロボット等の先端技術の導入を推進している。一方、HACCPに沿った衛生管理に対応したロボット等導入の指針がなく、導入が進まない一因となっていたことから、ロボットなど先端技術を衛生的に使用するための留意点などをまとめた「食品製造現場におけるロボット等導入及び運用時の衛生管理ガイドライン」を策定し公開した。
ガイドラインの内容
食品製造業は、食料品の安定供給を担う非常に重要な産業でありながら、他の製造業の6割程度に留まる低い労働生産性が課題となっている。この課題解決に向けて、発展が著しいロボットをはじめとした先端技術の活用が有効と考えられる。
一方、2021年6月には食品衛生法に基づき、原則全ての食品事業者にHACCPに沿った衛生管理の実施が義務付けられた。ロボット等の先端技術を食品製造現場へ導入する際には、システムインテグレーター(SIer)や機械メーカーにおいてもHACCPに沿った衛生管理を理解しこれに対応する必要があるが、その指針等が存在しておらず、食品製造現場への導入が進まない一因となっていた。
そこで農水省は、(一社)日本惣菜協会が代表となるコンソーシアムに委託し、SIerや機械メーカー、食品製造事業者の協力を得ながら、ガイドラインを策定。ロボット等の先端技術を、食品の安全性を確保しながら衛生的に使用するために検討すべき項目がまとめられている。
同ガイドラインは、工場にロボット等を導入しようとしている食品製造事業者や、食品分野に参入しようとしている機械メーカー、SIerに役立つ内容となる。
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