6月の野菜生育状況 ほうれんそう、なす、トマトなど平年価格を上回る 農水省2024年6月3日
農林水産省は5月31日、東京都中央卸売市場に出荷される6月の野菜の生育状況と価格見通しを主産地等から聞き取り、結果を公表した。6月は、冬春の産地から夏秋の産地への切り替わることなどから出荷が安定。価格が落ち着く野菜が増える見込みだが、ほうれんそう、なす、トマト、ピーマンの価格は月を通して平年を上回って推移する見込み。
<今後の生育、出荷および価格見通し>
◎だいこん
千葉県産中心から、青森県産中心の出荷へと切り替わる。青森県産・北海道産の生育は順調。千葉県産は4月以降の多雨の影響により歩留まりの低下がみられる。全体として6月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。6月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎にんじん
徳島県産の出荷が終了し、千葉県産中心の出荷へと切り替わる。茨城県産の生育は順調。千葉県産は4月以降の多雨の影響により生育の遅延傾向がみられる。全体として、6月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。6月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎はくさい
茨城県産中心の出荷から、長野県産中心の出荷へと切り替わる。主産地の生育は順調。6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎キャベツ
神奈川県産・愛知県産が減少し、千葉県産・茨城県産中心の出荷へと切り替わる。千葉県産は4月の多雨の影響により歩留まりの低下がみられ、出荷数量が減少し高値の状況だったが、出荷数量は徐々に回復傾向。茨城県産・群馬県産の生育は順調。全体として6月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。6月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎ほうれんそう
群馬県産・茨城県産に加え、栃木県産の出荷が増加する。群馬県産は気温高と降雨により、生育が前進傾向。茨城県産は4月下旬の高温等、栃木県産は積雪による播種遅れ、圃場の乾燥による生育のばらつきによって、出荷数量は平年を下回る見込み。全体として、6月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎ねぎ
主産県の生育は順調。6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎レタス
長野県産の出荷量が増加する。主産県の生育は順調。6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎きゅうり
埼玉県産・群馬県産に加え、福島県産の出荷が増加する。埼玉県産の生育は順調。群馬県産は曇雨天による生育不良、福島県産は低温による生育遅延により、出荷数量は平年を下回る見込み。全体として、6月前半の出荷数量・価格は平年並みで推移。6月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎なす
高知県産・群馬県産・福岡県産中心の出荷。高知県産は4月から5月中旬にかけての曇雨天、福岡県産は成り疲れにより、出荷数量は減少する見込み。全体として、出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎トマト
栃木県産・熊本産・千葉県産は曇雨天、低温、病害により、出荷数量は平年を下回る見込み。愛知県産の生育は順調。全体として、出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎ピーマン
茨城県産主体の出荷。多雨、日照不足により、出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。
◎ばれいしょ
北海道産・鹿児島県産の出荷が終了し、長崎県産・ 静岡県産中心の出荷となる。長崎県産は4月以降の曇天、多雨の影響により歩留まりの低下がみられるが、出荷数量は徐々に回復傾向。静岡県産は3月の凍霜害により小玉傾向だが、作型の切り替わりに伴い回復が見込まれる。全体として、6月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移。6月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎さといも
鹿児島県産・宮崎県産主体の出荷。主産県の生育は順調で、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎たまねぎ
北海道産の出荷が終了し、佐賀県産・兵庫県産中心の出荷となる。主産県の生育は順調。6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
◎ブロッコリー
香川県産・熊本県産・長崎県産の出荷が終了し、長野県産・北海道産・福島県産中心の出荷へと切り替わる。主産県の生育は順調。6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込み。
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