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全国で注意報発令!斑点米カメムシ類が猛威 21道県で 防除・対策方法とは?2024年7月25日

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農林水産省が7月24日に発表した病害虫発生予報第5号は水稲特集。イネカメムシを含む斑点米カメムシ類の発生が多くなると予想され、本紙の集計では25日現在、21道県で注意報が発表されている。

斑点米カメムシ類 21道県で注意報  7月25日現在

斑点米カメムシ類は、多くの種が水田周辺の雑草に生息、出穂期になると水田に侵入し穂に害を与える。

熊本県は6月25日に早期水稲を対象に斑点米カメムシ類の注意報を発表した。天草地域の6月17日の調査では生育ステージが出穂前にも関わらず8割のほ場で斑点米カメムシ類が確認されたことで注意報を出した。

水田周辺の除草はカメムシ類の発生量抑制に効果的だが、出穂期直前と出穂後の除草は本田への飛来を助長するため、除草は出穂期の10日前までに行う必要がある。

熊本県以外にも7月に入って注意報の発表が相次ぎ、7月23日には富山県が注意報を発表、20県で注意報が出ている。富山県では畦畔と雑草地での1か所当たりの捕獲虫数は平年の5.1頭より多い13.8頭となっていることや、イネ科雑草の除草が不十分な畦畔・雑草地でカスミカメ類が多いという。

富山県では「てんたかく」等の早生品種は穂揃期と傾穂期の2回の基本防除を確実に実施し、「コシヒカリ」等の中生、晩生品種は穂揃期の防除を徹底するよう求めている。散布後もほ場内に斑点米カメムシ類が確認される場合は追加の防除を確実に実施する。

一方、イネカメムシの発生が近年拡大している。イネカメムシは基部斑点米を発生させるだけでなく、出穂期に籾の基部を加害し不稔米も発生させる。斑点米カメムシ類の防除は穂揃い期以降であるのに対して、イネカメムシは出穂期に防除することが必要になる。

埼玉県は7月8日にイネカメムシとホソハリカメムシで注意報を発表した。県東部の予察灯で7月3日までに122頭誘殺されており、多発した昨年の総誘殺数を超えた。また、早期栽培のあきたこまちで出穂後のイネカメムシの集中的な加害が報告されている。

イネカメムシやホソハリカメムシといった比較的大型のカメムシ類は、頭数が少なくても大きな被害につながる可能性があるため、必ず薬剤による防除を実施することを指導している。

12日には鳥取県がイネカメムシの注意報を発表した。イネカメムシは他の斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ、クモヘリカメムシなど)と違って、稲への嗜好性が強いため、イネ科雑草に生息する個体は少なく雑草管理では発生を低減できない。そのため粉剤、水和剤による本田防除の実施が必要だという。

23日には北海道がアカヒゲホソミドリカスミカメの注意報を発表した。これは斑点米発生の主原因となるカメムシ。水稲の出穂以降に畦畔や雑草地から第2回成虫が水田内に侵入するという。その後、第3回幼虫・成虫も含め籾を吸汁して斑点米を発生させる。

北海道では長沼町や比布町、北斗市で平年より多く発生しており、7月中旬以降の気温は高く全道で多発が危惧されている。出穂期とその7日後の2回を基本防除として必ず実施することを呼びかけている。北海道も含め斑点米カメムシ類とイネカメムシの注意報は21道県で発表されている。

そのほかトビイロウンカが四国と北九州の一部地域で多くなると予想され、セジロウンカの発生が南関東、北陸、中国、四国と南九州の一部で多くなると予想されている。

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