巨大文字入り防草シート 水田のあちこちにお目見え 福井県坂井市2024年11月22日
福井県坂井市は、地元織物業の技術生かして生まれた「文字入り防草シート」を、この秋、市内数か所の水田に設置。色付きの繊維シート上に描かれた巨大な文字は、看板代わりにもなり、地域の農村集落で組織する坂井市農地水広域協定は、「地域の農地を守る私たちの活動を、地元にアピールするいいPRにつながる」としている。
「未来へ、みんなでつなごう地域の農地」の文字が書かれた防草シートを設置した水田脇の土手(坂井市丸岡町)
水田周りののり面に張られた
"文字入り防草シート"
坂井市の農地では、水田周りののり面に張る防草シートを生かして、地域の農地を守るメッセージや首都圏との交流水田の名前を書き込むなど"文字入り防草シート"がこの秋から増えている。文字入り防草シートは、地元の織物会社の技術を生かした生まれたもので全国的にも珍しい。すでに市内に3か所あるほか、春までの後2か所設置を検討している。
「未来へ、みんなでつなごう地域の農地」の大きな文字が、緑地のシートから浮かび上がったのは、坂井市丸岡町小黒の水田脇の土手。坂井市農地水広域協定に参加する「小黒農地水環境を守る会」の役員ら13人で横(長さ)50メートル、縦1.7メートルのシートを張った。この防草シートは、地元丸岡町で織物卸売業を営む「大喜」が製造したもので、繊維製のシートは高密度で遮光性に優れ、透水性もある。
通常のシートに比べ軽くてのり面などに設置しやすく、10年間の耐久性もある。また、シート表面に2色の糸を使い文字が織れるがメリットで、同協定では、組織としての活動の主旨や地元向けに活動をアピールしようと、メッセージ性のある言葉を採用した。
市内では続いて、春江町境為の水田にも「石仏境為環境保全会」による文字入り防草シートがお目見え。こちらは横40メートル、縦1.5メートルのシートに「わたしたちは 農地・水と環境を守る活動をしています」の文字が書かれている。
同協定では年度内にあと2か所の文字入り巨大防草シートの設置を検討している。同協定は坂井市全域のほか、隣接の福井市、あわら市の一部を区域に、国の多面的機能支払交付金に取り組む128集落で構成。構成員は約1万1200人と北陸3県で最大規模の組織となる。長年続けている農地や水を守る活動を地元にアピールする必要もあり、防草シートの巨大文字が、いい看板にもなるとして、ドローンを飛ばして上空から写真撮影するなど幅広い活用も検討している。
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