適正価格と補助で農家所得確保を 自民農林部会で意見2024年12月9日
農林水産省は12月5日の自民党総合農林政策調査会・農林部会合同会議に来年の通常国会に法案を提出する合理的な費用を考慮した価格形成の仕組みについてこれまでの検討状況を説明した。
農水省は「適正な価格形成に関する協議会」を昨年夏に設置するなど、合理的な価格形成の仕組みづくりを検討してきた。
持続可能な食料システムを実現するために、生産から小売段階までのコストを把握して明確化して、生産者と事業者などの間でコストを考慮した取引が実施される必要がある。また、農水省は政府一体となった賃上げによる購買力の確保も課題としている。
こうした仕組みについて自民党の会合では「価格を上げるというだけでは消費者がついていけない。目的は価格の安定にあるのではないか。価格と補助で農家所得を確保することが大事」、「賃上げによる購買力の確保が重要。価格が上がれば輸入品を買うことにもなる」などの意見が出た。
また、消費者の理解が必要との意見は相次いだ。「コストを積み上げていくとこの価格になるということを知ってもらう。コストを考慮することが農業者を守って安定供給につながる」と指摘や、「生産現場は待ったなしの状況。どれだけコストがかかっているか明確に訴えていかなければならない。価格はコストとのバランスが必要だが、健康や環境(への配慮)も合わせて価格(に反映されている)では」などの声も上がった。そのほか、食育のなかでも健康面だけでなく、コストがどれだけかかっているかを教えていくべきだとの指摘もあった。
農水省は、持続的な食料システム構築のためには「コストに合わないような価格形成は問題。食料システム全体として考える」など法案と仕組みの狙いを説明した。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(123) -改正食料・農業・農村基本法(9)-2024年12月21日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (40) 【防除学習帖】第279回2024年12月21日
-
農薬の正しい使い方(13)【今さら聞けない営農情報】第279回2024年12月21日
-
【2024年を振り返る】揺れた国の基 食と農を憂う(2)あってはならぬ 米騒動 JA松本ハイランド組合長 田中均氏2024年12月20日
-
【2025年本紙新年号】石破総理インタビュー 元日に掲載 「どうする? この国の進路」2024年12月20日
-
24年産米 11月相対取引価格 60kg2万3961円 前年同月比+57%2024年12月20日
-
鳥インフルエンザ 鹿児島県で今シーズン国内15例目2024年12月20日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「稼ぐ力」の本当の意味 「もうける」は後の方2024年12月20日
-
(415)年齢差の認識【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年12月20日
-
11月の消費者物価指数 生鮮食品の高騰続く2024年12月20日
-
鳥インフル 英サフォーク州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年12月20日
-
カレーパン販売個数でギネス世界記録に挑戦 協同組合ネット北海道2024年12月20日
-
【農協時論】農協の責務―組合員の声拾う事業運営をぜひ 元JA富里市常務理事 仲野隆三氏2024年12月20日
-
農林中金がバローホールディングスとポジティブ・インパクト・ファイナンスの契約締結2024年12月20日
-
「全農みんなの子ども料理教室」目黒区で開催 JA全農2024年12月20日
-
国際協同組合年目前 生協コラボInstagramキャンペーン開始 パルシステム神奈川2024年12月20日
-
「防災・災害に関する全国都道府県別意識調査2024」こくみん共済 coop〈全労済〉2024年12月20日
-
もったいないから生まれた「本鶏だし」発売から7か月で販売数2万8000パック突破 エスビー食品2024年12月20日
-
800m離れた場所の温度がわかる 中継機能搭載「ワイヤレス温度計」発売 シンワ測定2024年12月20日
-
「キユーピーパスタソース総選挙」1位は「あえるパスタソース たらこ」2024年12月20日