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農業総産出額 5.5%増加 9兆4991億円 農水省2024年12月25日

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農林水産省は12月24日、2023年農業総産出額と生産農業所得を発表した。

「農業総産出額の対前年増減率と部門別寄与度の推移」

「農業総産出額の対前年増減率と部門別寄与度の推移」

23年の農業総産出額は耕種では米や野菜、畜産では鶏卵の価格が上昇したことなどから前年に比べて4981億円増加し、9兆4991億円となった。伸び率は5.5%。

米は前年に比べて1247億円(8.9%)増加し1兆5193億円となった。23年産米の需要が堅調に推移したことで民間在庫が減少し、主食用米の取引価格が上昇した。相対取引価格は60Kg1万5315円で前年より1471円上昇した。

いも類は前年に比べて102億円(4.6%)増加し2301億円となった。かんしょの需給が緩和して価格が低下したものの、ばれいしょは主産地の天候に恵まれて生産量が増加したことなどが要因。

野菜は前年に比べて949億円(4.3%)増加し2兆3243億円となった。キュウリ、ピーマン、ネギなどが8月から9月にかけての高温少雨の影響で生産量が減少し、価格が上昇した。

果実は前年に比べて361億円(3.9%)増加し9593億円となった。夏の高温によるリンゴやミカンの生産量減少で価格が上昇し、高単価のブドウ品種の生産量が増加した。

花きは前年に比べて30億円(0.9%)増加し3522億円となった。天候不順の影響で出荷量が減少し、切り花を中心に価格が堅調に推移した。

茶は前年に比べて28億円(5.8%)減少し443億円となった。栽培面積の減少に加え、一番茶が4月下旬から5月上旬の低温で生育が伸び悩み、収穫量が減少した。

肉用牛は前年に比べて561億円(6.8%)減少し7696億円となった。和牛および交雑種の出荷頭数が引き続き増加し、和牛肉の需要が軟調に推移して価格が低下した。

生乳は前年に比べて394億円(5%)増加し8310億円となった。夏場の猛暑と需給バランス改善に向けた生産抑制で生産量は減少したが、飲用など向けや乳製品向けの乳価が引き上げられた。

豚は前年に比べて481億円(7.2%)増加し7194億円となった。出荷頭数は前年を下回ったが、需要は引き続き高く、価格が堅調に推移した。

鶏卵は前年に比べて1810億円(32.1%)増加し7448億円となった。22年10月以降に発生した鳥インフルエンザの影響で生産量が減少し、価格が上昇した。

ブロイラーは前年に比べて531億円(13.5%)増加し4471億円となった。国内生産量は前年並みだが、需要が引き続き高く、価格が上昇した。

一方、生産農業所得は前年に比べて1880億円(6.1%)増加し3兆2930億円となった。耕種では米や野菜、畜産では鶏卵をはじめとする農産物の価格が上昇したことなどが影響した。

図1「農業総産出額及び生産農業所得の推移」

図1「農業総産出額及び生産農業所得の推移」

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