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2025年度 農林水産関係予算 2兆2706億円 前年より20億円増2024年12月27日

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政府は2025年度予算案を12月27日に閣議決定した。農林水産関係予算は前年度より20億円増の2兆2706億円とした。

農業予算は1兆7654億円で前年比9億円増、林業予算は3205億円で同63億円増、水産予算は1847億円で同52億円減で合計2兆2706億円で同20億円増となった。

このほかに(独)農畜産業振興基金による特別対策で初めて100億円を措置する。また、臨時国会で成立した24年度補正予算では8678億円を確保している。当初予算と特別対策、補正予算を合わせると3兆1484億円となる。今年度の当初予算、昨年度の補正予算を合わせて額より616億円、1.9%増となる。改正基本法の施行と新基本計画の実行初年度で予算の大幅な増額を期待する声もあったが、わずかな増額にとどまった。

【野沢校正済】〈画像 農村風景〉(野沢)2025年度予算.jpg

水田活用の直接支払交付金は今年度より145億円減の2870億円とした。畑地化による交付対象水田の減少や、飼料用米の一般品種への10a当たりの助成額が0.5万円引き下げられ7万円となることなどが減額の理由だという。

このほか24年度補正予算では畑作物産地形成促進事業で160億円、畑地化促進事業で450億円が措置されている。

野菜、果樹、花き、茶・薬用作物などの生産基盤強化に向けて、農業者や農業法人などが取り組む生産性向上や販売力強化、国際水準GAPや農作業安全の推進などを支援する「持続的生産強化対策事業」は142億円を措置する。

老朽化した農業倉庫やカントリーエレベーターなど共同利用施設の再編集約、合理化などを支援する共同利用施設の整備に200億円を確保する。24年度補正予算では400億円が盛り込まれている。
畜産生産体制の強化で今年度と同額の8億円を措置。遺伝子解析技術を活用した家畜改良の推進、肉用牛の出荷月齢の早期化、乳用牛の長命連産性向上に資する取り組みを支援する。

肉用牛緊急特別対策は農畜産業振興機構(ALIC)事業で実施する。特別対策として100億円を措置し、和子牛の生産基盤強化の取り組みに対して奨励金を交付するほか、食肉処理施設の高度化などを支援する。

肥料の国産化、安定供給に向けて、堆肥の高度化、ペレット化に必要な施設整備を支援する予算を今年度同額の0.3億円を確保、今年度補正予算では64億円が措置されている。

酪農・肉用牛経営者の連携による計画的な飼料増産や飼料生産組織の体制強化などを支援する飼料生産基盤立脚型酪農・肉用牛産地支援に56億円措置する。

合理的な価格形成には1億円を措置する。コスト構造に関する調査、コスト指標の作成の促進、消費者の理解醸成を図る取り組みなどを実施する。。今年度補正予算でも6億円を確保している。

今年度末までに策定することになっている「地域計画」を核とした施策の構築に向け、関連事業をパッケージ化した地域計画実現総合対策に384億円を充てる。新規就農者の育成には、研修資金、経営開始資金の交付や、機械、施設の導入などを支援する予算として107億円を措置する。

農業農村整備事業(公共)は3331億円を措置。スマート農業技術の導入に資する農地の大区画化、水田の汎用化・畑地化などを推進する。

多面的機能支払交付金は500億円(24年度486億円)を措置。地域共同で行う環境負荷低減の取り組みを促進する。

中山間地域直接支払交付金は285億円(24年度261億円)を措置。集落協定のネットワーク化、スマート農業による作業の省力化など新たな加算措置が実施される。ただ、今年度まで実施した集落機能強化加算については経過措置を設定して継続できるようにする。

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