【年頭あいさつ 2025】的場稔 シンジェンタジャパン株式会社 取締役会長2025年1月3日
新年あけましておめでとうございます。
2025年もJAcom農業協同組合新聞をよろしくお願い申し上げます。
JAcomでは、元日から3日まで、農林水産大臣をはじめJAグループ全国連、農業関連団体のトップなどによる年頭のあいさつを掲載しています。
的場稔
シンジェンタジャパン
株式会社
取締役会長
新年あけましておめでとうございます。2025年の新春を迎え、謹んでご挨拶申し上げます。
農業をめぐる情勢についてグローバルな視点で見ると、気候変動への適応と緩和、食料安全保障の確保、そして持続可能な農業実践の推進が、世界共通の喫緊の課題となっている一方、EUの「Farm to Fork」戦略の柱である「持続可能な農薬使用に関する規則(SUR)案」が2024年2月に撤回されるなど農家の声を反映した動きも広がりつつあります。シンジェンタは、農家を支援するための革新的なソリューションの開発と提供に全力で取り組んでいます。更に、持続可能性は私たちの優先事項であり、地球環境を守りながら世界中の人々に食料を供給するための変革を目指し、健全な土壌でより高品質な作物を高収量で栽培できるよう、イノベーションを推進していきます。これらの取り組みは、日本の農業が直面する課題、特に従事者数の減少や生産性向上の必要性にも直接的に応えるものであり、持続可能な未来の農業戦略である「みどり戦略」とも合致するものと確信しています。
シンジェンタジャパンでは、日本農業の20年後の未来を開拓する「Future Frontier 2040」に取り組んでおり、プラントヘルスカンパニーとして、日本農業の生産性向上と環境負荷低減に貢献していくことを目指しつつ、「農業現場に寄り添う」方針を強化しました。
昨年からスイス本社直轄の組織となったことにより、グローバルなベストプラクティスを迅速に取り入れ、日本の農業環境に適応させることが可能になりました。さらに今回、アグリビジネス事業本部を「営業本部」「マーケティング本部」に改編し、「事業開発部」を新設することで、現場により近いところでの事業活動を可能とし、中期ビジョンである「顧客課題を解決するジャパン・イノベーションを創出し、すべての分野でナンバー1を目指す」体制が整いました。
ジャパン・イノベーションのひとつでもある湛水直播向けソリューションの「リゾケアⓇ」は、直播栽培への取り組みを容易にする技術として既に多くの大型水稲生産者に使用され、作業効率化と持続可能性の向上に寄与しています。
また、バイオスティミュラント製品「アビオスリーⓇ」は期待される効果が生産者の目に見えやすく、好評です。昨年が販売初年目の北海道では、予想をはるかに上回る出荷がされ、現場の期待の大きさを感じました。
さらに、コアビジネスの化学農薬でも、大型新規殺菌剤ミラビスの混合剤や新規殺虫剤サイモディス、エレスタールの開発を進めています。
私どもは、農業生産者の皆様の声に真摯に耳を傾け、地域に根ざしたソリューションを提供し続けるとともに、食料安全保障の確保と環境保全の両立に貢献し、社会的責任を果たしてまいります。
本年も、農業関係者の皆様とともに、日本農業の未来を切り拓いていく所存です。皆様のご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】コムギ縞萎縮病 県内で数十年ぶりに確認 愛知県2025年4月18日
-
備蓄米 卸売業者の玄米販売も可能に 農水省2025年4月18日
-
主食用МA米の拡大国産米に影響 閣議了解と整合せず 江藤農相2025年4月18日
-
米産業のイノベーション競う 石川の「ひゃくまん穀」、秋田の「サキホコレ」もPR お米未来展2025年4月18日
-
「5%の賃上げ」広がりどこまで 2025年春闘〝後半戦〟へ 農産物価格にも影響か2025年4月18日
-
(431)不安定化の波及効果【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月18日
-
JA全農えひめ 直販ショップで「えひめ100みかんいよかん混合」などの飲料や柑橘、「アスパラ」など販売2025年4月18日
-
商品の力で産地応援 「ニッポンエール」詰合せ JA全農2025年4月18日
-
地元産小粒大豆を原料に 直営工場で風味豊かな「やさと納豆」生産 JAやさと2025年4月18日
-
冬に咲く可憐な「啓翁桜」 日本一の産地から JAやまがた2025年4月18日
-
農林中金が使⽤するメールシステムに不正アクセス 第三者によるサイバー攻撃2025年4月18日
-
農水省「地域の食品産業ビジネス創出プロジェクト事業」23日まで申請受付 船井総研2025年4月18日
-
日本初のバイオ炭カンファレンス「GLOBAL BIOCHAR EXCHANGE 2025」に協賛 兼松2025年4月18日
-
森林価値の最大化に貢献 ISFCに加盟 日本製紙2025年4月18日
-
つくば市の農福連携「ごきげんファーム」平飼い卵のパッケージをリニューアル発売2025年4月18日
-
日清製粉とホクレンが業務提携を締結 北海道産小麦の安定供給・調達へ2025年4月18日
-
森林再生プロジェクト「Present Tree」20周年で新提案 企業向けに祝花代わりの植樹を 認定NPO法人環境リレーションズ研究所2025年4月18日
-
「バイオものづくり」のバッカス・バイオイノベーションへ出資 日本曹達2025年4月18日
-
ミャンマー地震被災者支援として500万円を寄付 建機や物資も提供 クボタ2025年4月18日
-
木南晴夏プロデュース「キナミのパン宅配便」京都市「Bread Tsukune」と提携2025年4月18日