「令和の百姓一揆」 国産農産物、次の世代に 14都道府県でトラクターデモ2025年3月31日
苦境に追い込まれた農家を守る農政に変えようと、3月30日、「令和の百姓一揆」を掲げたトラクターデモが東京都内で行われ、全国からトラクターで集まった農家を含め4500人が参加した。「欧米並みの所得補償」のアピールに、沿道から声援が飛ぶ場面もあった。
「令和の百姓一揆」、人のデモは静岡の米農家・藤松泰通さん(44)のトラクターが先導した
(3月30日、東京都内)
主催は、山形の米農家・菅野芳秀さんが代表を務める実行委員会。デモ出発前の集会で、菅野さんは「農民と消費者・市民が力を合わせ、食と農、いのちを大事にする国に変えていこう」と檄を飛ばし、「対立軸ではなく大きな連携でこそ解決する。たおやかに、やわらかく、楽しみながら運動を進めよう」と呼びかけた。
超党派の国会議員も参加
沿道も含め、4500人のデモ参加者の列は長く伸びる
14都道府県で同時に運動が取り組まれ、参加したトラクターは全国で計300台にのぼった。野党各党から17人の国会議員が参加し紹介された。
集会で発言する福島の農家、佐藤紫苑さん
福島で夫と、イチゴ、キュウリ、米を作る佐藤紫苑さん(39)は「『令和の百姓一揆』のFacebookページを見てポジティブな気を感じ、参加したいと思った。福島のなかまと力を合わせ、大型バスで参加した。人は土から離れては生きられない。国土を、農村を、農民を守りましょう」と話した。
「お米大好き」子どもたちもアピール
農家のデモに沿道から注目
デモへの注目は高く、沿道や歩道橋は人だかりに
集会途中でトラクターデモが出発。青山公園から恵比寿、渋谷、表参道を経て代々木公園まで、約5.5キロを行進した。「人のデモ」はその後、別コースを3.2キロ歩き、明治神宮の手前で合流した。デモには沿道から注目を集めた。
若い農家は米俵を担いで歩いた
娘と一緒にバスを待っていた母親は「お米が高くて大変ですが、農家への補償は大事ですよね」。祖父がデモに参加するので家族で見守りに来た男の子(8歳)は、通過したトラクターの台数をカウントしながら、「トラクター、恰好いい!」と話した。
子どもたちの未来のために
「令和の百姓一揆の会」立ち上げ
実行委員会が1月20日に呼びかけたクラウドファンディングには、3月30日までに1922万円余が集まった。今後、「令和の百姓一揆の会」を立ち上げ、農と食を守る運動を全国に広げていく。
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