農政:全国会議員に聞く「どうするのかコロナ感染爆発」
太栄志 立憲民主党 衆議院議員【緊急特集・全国会議員に聞く どうするのかコロナ感染爆発】2022年2月4日
太栄志 衆議院議員
〇太栄志
〇立憲民主党
〇衆議院議員
〇選挙区:神奈川13区
〇出身地:鹿児島県
【1】これまでの政府のコロナ対策についての評価
(1)これまでのワクチン接種の問題点と3回目接種など今後の課題
(2)医療体制の問題点と今後の課題、
(3)国民生活や経済活動の規制(「外出自粛」「営業自粛」「リモート作業」等)の補償
(4)検査体制の拡充についてなどについてのご意見
これまでのワクチン接種について、オペレーションにおいて一日100万回以上の接種体制を確保したことは国民の生命と暮らしを守り抜く上で重要な成果だった。しかし、ワクチンを輸入に頼っているため供給が不安定で、多くの国民や自治体、接種現場に混乱をきたした。米国はトランプ政権下でワクチン開発に巨額の補助金を投入し、国産ワクチンの開発支援に取り組んだのに対し、日本は諸外国と比較しても科学技術予算への投資が不十分である。国産ワクチン・治療薬の研究開発・生産体制の抜本的な改革に取り組む必要がある。3回目接種については省庁や自治体の縦割りを打破し、政府がリーダーシップを持って接種加速に取り組むべきである。
【2】オミクロン株拡大による今後のコロナ対策で政府は何をすべきか。
岸田政権は既に国内でもオミクロン株の感染が拡大する中、日本人の再入国は条件付きで認める一方で海外からのビジネス関係者や留学生、観光客らの新規入国を原則禁止する厳しい措置を継続している。海外からの落胆が広がり、将来の知日派や親日派が育たないなど長期的な影響が指摘されている。また、大人の自粛生活の2年間と乳幼児期から学童期にかけての子どもがふれあいやコミュニケーションを制約されながら過ごす2年間の重みは全く異なるものである。周りの大人がマスクを着用していることで顔が見えず、言葉の発達に影響が出る可能性も指摘されている。岸田首相は感染対策について「やりすぎのほうがまし」と発言したが、対策のコストがゼロに近いとすれば正しい方針である。しかし現実には過剰な隔離や行動制限は国民に多大な負担を強いる。感染防止を至上命題として国民生活の質を考慮せずに対策を繰り出すのは思考停止とも言える。感染対策と社会経済活動を両立させる「withコロナ」の社会に向けて政府の大局的な判断を求めたい。
【3】コロナ禍で見えてきた「日本社会の課題」と現政権に望むこと。
医療提供体制の不備、デジタル化の遅れ、政府の危機管理体制の欠如、政治不信の深刻化、選択と集中による行き過ぎた財源縮小による保健所の過度な減少、自治体職員の削減による行政上の機能低下など様々な問題が炙り出された。政治の役割は危機に際して国民の生命と暮らしを守り抜くことである。政府のコロナ対策の検証は適宜必要だが、その批判に終始しては何も進まない。与野党を越えて、党利党略・派閥抗争を排し、改革に取り組む必要がある。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(123) -改正食料・農業・農村基本法(9)-2024年12月21日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (40) 【防除学習帖】第279回2024年12月21日
-
農薬の正しい使い方(13)【今さら聞けない営農情報】第279回2024年12月21日
-
【2024年を振り返る】揺れた国の基 食と農を憂う(2)あってはならぬ 米騒動 JA松本ハイランド組合長 田中均氏2024年12月20日
-
【2025年本紙新年号】石破総理インタビュー 元日に掲載 「どうする? この国の進路」2024年12月20日
-
24年産米 11月相対取引価格 60kg2万3961円 前年同月比+57%2024年12月20日
-
鳥インフルエンザ 鹿児島県で今シーズン国内15例目2024年12月20日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「稼ぐ力」の本当の意味 「もうける」は後の方2024年12月20日
-
(415)年齢差の認識【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年12月20日
-
11月の消費者物価指数 生鮮食品の高騰続く2024年12月20日
-
鳥インフル 英サフォーク州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年12月20日
-
カレーパン販売個数でギネス世界記録に挑戦 協同組合ネット北海道2024年12月20日
-
【農協時論】農協の責務―組合員の声拾う事業運営をぜひ 元JA富里市常務理事 仲野隆三氏2024年12月20日
-
農林中金がバローホールディングスとポジティブ・インパクト・ファイナンスの契約締結2024年12月20日
-
「全農みんなの子ども料理教室」目黒区で開催 JA全農2024年12月20日
-
国際協同組合年目前 生協コラボInstagramキャンペーン開始 パルシステム神奈川2024年12月20日
-
「防災・災害に関する全国都道府県別意識調査2024」こくみん共済 coop〈全労済〉2024年12月20日
-
もったいないから生まれた「本鶏だし」発売から7か月で販売数2万8000パック突破 エスビー食品2024年12月20日
-
800m離れた場所の温度がわかる 中継機能搭載「ワイヤレス温度計」発売 シンワ測定2024年12月20日
-
「キユーピーパスタソース総選挙」1位は「あえるパスタソース たらこ」2024年12月20日