環境に配慮した茎葉処理除草剤「ザクサ液剤」の効果はー使用している生産者に聞いたー2023年6月26日
北興化学工業株式会社も販売している「ザクサ液剤」は非選択性の茎葉処理除草剤だ。枯れにくい難防除雑草のスギナや、グリホサート抵抗性のオヒシバやオオアレチノギクにも高い効果を示す。ザクサ液剤の有効成分「グルホシネートPナトリウム塩」は自然界に存在するアミノ酸由来の成分で、土壌での分解が非常に速いので環境に対し高い安全性を持っており、人畜への安全性も高い。
ザクサ液剤を10年近く使用している新潟県の「有限会社リライ本郷」の片野敏彦さんと伊藤祐太さんにザクサ液剤について話を聞いた。
ザクサ液剤の効果(提供:2022年北興化学工業 現地試験)
2022年9月15日(薬剤処理時) 2022年9月30日(薬剤処理15日後)
試験地:新潟県新発田市 薬剤処理日:9月15日 主要雑草:スギナ
供試薬剤:ザクサ液剤(100倍、100L/10a)
新潟県胎内市で農業経営に取り組む「有限会社リライ本郷」(高橋昌利社長)は、水稲75ha(直播25ha)、大豆26ha、麦24haを栽培する大規模生産法人。特に水稲品種「新之助」は25haと多く作付けしている。
実際にザクサ液剤を使っている片野さんと伊藤さんにその効果などを聞いた。
有限会社リライ本郷(左)、ザクサ液剤200Lを購入
――ザクサ液剤を長く使用している理由は?
規模拡大に伴い圃場数が多くなり、草刈りでは除草が間に合わないため除草剤を使用するようになったが、畦畔でのスギナの発生が多く困っていた。グリホサート系の除草剤ではスギナの防除が難しいため、スギナに効果が高いザクサ液剤を選んで使用している。スギナ以外の雑草にも草種を問わずよく効き、抑草期間が長いことも魅力。200Lなどの大型規格が充実していてありがたい。一番の理由は熱心に通ってくれている北興化学工業(株)の営業マンかな(笑)
――ザクサ液剤の有効成分はアミノ酸由来で、土壌分解がはやく、環境および人畜に対する安全性が高い薬剤となっていますが、どう思いますか?
近年、環境問題が注視されているので、環境に配慮した薬剤というのはいいことだと思う。過去には除草剤による健康被害のニュースもあったので、散布する側としても環境や人畜に対して安全性の高い薬剤というのは安心できる。
――今後、ザクサ液剤にどんなことを期待していますか?
水田畦畔での使用回数を増やしてほしい。夏場は雑草の勢いもすごいので2回では除草しきれないことがある。高濃度散布など省力的に散布できる方法もあるといい。あとはもっと安くなるといいな(笑)。
――ザクサ液剤はこれからの農業に必要だと思いますか?
必要だと思う。環境安全性と除草効果を両立した薬剤であり、これからの農業にマッチしている。使い方や登録内容を増やして、より使い勝手のよい剤になってほしい。
有限会社リライ本郷の伊藤祐太さん(左)と片野敏彦さん(右)
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