【アグリビジネスインタビュー】農業の未来 技術力で拓く シンジェンタジャパン 小林久哉社長(1)2024年5月13日
先進的な技術を通じて、日本の農業の進化に貢献するシンジェンタジャパン。小林久哉社長に自社の方向や日本農業について聞いた。
シンジェンタジャパン 小林久哉社長
食料安保に貢献確信
――社長ご就任から7カ月、就任以来、今日までに印象に残ったことや、日本と世界の農業を取り巻く情勢変化、課題などのご所見をお聞かせください。
昨今の状況として、金利上昇や資材価格の上昇、そして農産物格の低迷で生産者の方々は非常にご苦労されていると思います。違う言葉で申し上げれば、グローバルダイナミックスによって世界の農業はさらに複雑化していると思っています。 世界的に見れば大きく分けて2つの課題があると思っています。
1つはやはり食料安全保障です。80億人を超える世界人口に対して安定的な食糧供給の維持は本質的かつ危機的な課題だと思います。日本も海外からの食料購買力が低下していくなか、国内農業の重要性はより高まっていると感じています。
もう1つは世界レベルの気候変動です。これにどう農業界が対応していくのか深刻な課題です。昨年ドバイで開催されたCOP28(第28回気候変動枠組条約締約国会議)は、農業が初めて世界レベルで気候変動に対処するための手段として認識される機会となりました。日本でも異常高温や天候不順による農産物の生産量への影響や品質の不安定化など農業を取り巻く課題が深刻化していると思います。
こうしたなかでプラントヘルス企業である弊社の果たすべき役割と期待はますます大きくなっていると感じています。
就任して改めて感じているのは、シンジェンタジャパンは、優秀な人材が豊富で、研究開発力・技術力に裏打ちされた製品ポートフォリオと開発パイプラインを持っており、継続的なイノベーションで日本農業にますます貢献できるのではないかと7か月経って実感しています。
――食料・農業・農村基本法改正案が国会で審議されています。今回の基本法見直しでは、食料安全保障の確保、環境と調和のとれた食料システムの確立、スマート農業などの活用による生産性の向上、食料の合理的な価格などが理念として掲げられています。どのように評価されており、今後の議論にどんなことを期待しますか。
我々も持続可能な農業について世界レベルで議論をしており、当然、日本における農業の持続可能性の議論を行っています。ただ、日本で持続可能な農業と言った場合には、環境面における持続可能な農業への対応ということとは別に、農業を持続可能にするための課題があると思います。
それは担い手不足であり、その意味で日本農業にとって差し迫った課題は農業従事者が激減するなかで、農業の生産力維持であることを強く感じています。
イノベーションによる農業の技術革新と生産性向上は、農業経営規模拡大とともに日本農業の持続可能性に必要不可欠なことだと思います。その意味でも食料・農業・農村基本法の見直しは、これからの将来の農業に対しての方向性を示すものとして非常に重要なことと考えています。
今後示される、食料・農業・農村基本計画等で、これら課題に対しての技術革新やスマート農業を農業現場に促進・定着させる仕組みが示されることに期待しています。
――ご指摘のような課題があるなか、プラントヘルス企業としての事業展開へのお考えをお聞かせくだい。
シンジェンタジャパンは、ウイニング・カルチャーを基盤として日本農業の20年後の未来を開拓する「Future Frontier 2040」を策定しています。この目標を引き続き堅持し発展させていくことが大切だと考えており、現在、Sustainabilityを加味した「Future Frontier 2040」のアップデートを行っています。その中で、中期ビジョンを策定し、「顧客課題を解決するジャパン・イノベーションを創出し、唯一無二の価値を認められる存在となっていくことで、すべての分野でNo1になることを目指す」ことを社員全員で確認をし、これを目標として掲げています。
また、本年1月1日より日本はアジア太平洋地区リージョンから、スイス本社直轄の組織として独立して活動する体制となり、これによって"Think globally but act locally"の取り組みがより進められるようになりました。
リゾケアは「ジャパン・イノベーション」の代表作です。コアビジネスの化学農薬でも、新規殺菌剤ミラビスの混合剤や新規殺虫剤サイモディス、エレスタールの開発を進めています。私どもは今後も日本の持続可能な農業の実現に向け、グローバル企業としての強みを最大限に活かした生産者に寄り添った魅力的なソリューションを農業現場に提供し続けたいと考えています。
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