長崎の文化財保護にダウの防除システム採用2013年7月23日
ダウ・ケミカル日本(ピーター・ジェイニングス社長)は、長崎県内の文化財である教会群をシロアリから守るための防除システムとして、同社の環境配慮型シロアリ防除システム「セントリコン・オールウェイズ・アクティブ」が採用されたと発表した。
「セントリコン・オールウェイズ・アクティブ」は、殺虫剤の散布を行わず、シロアリの好む餌(ベイト)を仕掛けシロアリを巣ごと根絶する工法のことで、ベイト剤とは、有効成分を含み、シロアリが好んで食べるように調整されたセルロースおよび樹脂が主成分の餌のこと。
この工法は殺虫剤を散布する方法と異なり、人や環境への負荷が少なく、使用する有効成分は、薬剤散布工法に比べ10?15分の1程度の使用量ですむという。
「セントリコン・オールウェイズ・アクティブ」とその第一世代である「セントリコン・システム」は、1998年に上市されて以来、世界各国の重要建築物や一般家屋をシロアリから守るために使用され、日本で施工された物件は累計5万戸にのぼるという。
今回施工が決定された教会は、長崎県五島列島に所在する堂崎教会(県指定有形文化財)、旧五輪教会堂(国指定重要文化財)、江上天主堂(国指定重要文化財)の3棟。
五島列島には木造の教会が数多く現存しているが、なかでも堂崎教会は260年にわたる禁教弾圧終了後、五島に初めての洋風建造物として建てられ、五島地区のカトリック教会の信仰の中心となった教会。旧五輪教会と江上天主堂は歴史的建造物としての価値が高く、世界遺産登録を目標に今年の夏、国内推薦に指定されることをめざしている。
すでに09年に殺虫剤を散布しないベイト工法である「セントリコン・システム」シロアリ防除システムが採用されており、今回はこれに続いての採用となる。
(写真)
セントリコン・システムが採用された3協会(左から)堂崎教会、旧五輪教会堂、江上天主堂
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