微生物防除剤の理解と普及めざす 日本微防協2014年3月13日
日本微生物防除剤協議会は3月11日、東京・両国の江戸東京博物館ホールで第6回環境保全型農業シンポジウムを開いた。
環境保全型農業を実現する技術として、天敵や微生物防除剤などの生物農薬を、積極的に活用したIPMが注目されている。
このシンポジウムは、微生物防除剤への理解と普及、それを活用した環境保全型農業を全国に広げようと平成20年から毎年開催されている。
環境保全型農業とは、「農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和などに留意しつつ、土づくり等を通じて化学肥料、農薬の使用等による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業」のこと。国は、これを重要施策の一つとして、産学官で連携して推進することとしている。
6回目となる今回は、「日本の農業を盛り上げて行こう!」がテーマ。6次産業化や国産加工・業務用野菜の生産振興などのために、微生物防除剤を体系的に活用したIPMに、積極的に取り組んでいる地域事例が紹介された。
また、これらについて、講演者とシンポジウム参加者が直接話し合うポスターセッションも実施され、発表者・参加者同士の交流も盛んに行われた。
◇
シンポジウムで行われた講演は次の通り(敬称略)。
▽「『攻めの農林水産業』の展開」農水省大臣官房政策課食ビジョン推進室長・大坪正人
▽「野菜の生産から消費まで”戦略的アグリビジネスの展開”」農事組合法人和郷園代表理事・木内博一
▽「国産加工・業務用野菜の生産振興への取組み?近年の野菜生産と防除?」JA全農園芸総合対策部園芸開発課審査役・小林政信
▽IPMと微生物防除剤の普及と展望1「大型菜園における安全・安心な農産物生産とIPMの取組み」(株)エア・ウォーター農園代表取締役社長・松尾重和
▽同2「ピーマン栽培での脱臭化メチル対策としてのIPMの取組み」鹿児島県農業開発総合センター・田布尾尚子
▽同3「産地力強化のためのIPM・ICM?宮崎方式ICMの普及と成果?」宮崎県農政水産部営農支援課主幹・黒木修一
▽同4「微生物防除剤の課題と将来展望」東京農工大学大学院教授・有江力
(関連記事)
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