施設栽培で天敵活用 バンカー法マニュアル改訂2014年5月13日
農研機構は施設園芸で大きな問題となる害虫アブラムシ類に対し、天敵を使って安定的に防除するための「バンカー法」マニュアルを改訂した。同機構のホームページで公開している。
バンカー法(別名:天敵銀行)とは、天敵の寄主昆虫を害虫が発生する前から施設内に導入し、あらかじめ天敵を増殖しておくことで、害虫の発生を未然に防ぎ、また、害虫が侵入した際も迅速に対処するという技術だ。これがうまく機能すると、害虫侵入初期の低密度な状態で天敵が働くため、対象害虫への農薬散布は不要、または部分散布だけで済むため、作業の省力化・低コスト化が実現できる。
この効果はすでに実証済みであり、農研機構は2005年にマニュアルを刊行。すでに促成ナス、促成ピーマンなどで活用されている。
今回の改訂版では、これに加えてイチゴ栽培での活用法を追記した。また、技術者向けとして、天敵素材として開発中の土着寄主蜂類の情報を加えた。
このマニュアルは農研機構ホームページで全ページ公開されている。冊子を希望する場合は、農研機構中央農業総合研究センター病害虫研究領域(TEL:029-838-8939)へ問い合わせる。ただし、配布は先着順。
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