斑点米カメムシ類の発生に注意 病害虫発生予報2014年7月11日
農林水産省は7月10日、病害虫発生予報第4号を発表した。向こう1か月の間、水稲では斑点米カメムシ類の発生が多くなると予想、畦畔と水田周辺の除草を出穂期の10日前までに終了するよう呼びかけている。
斑点米カメムシ類の発生は、東北、南関東、北陸、東海の一部地域で「多い」、四国と北九州の一部地域で「やや多い」と予想されている。カメムシ類の防除は生息地となる畦畔と水田周辺の雑草を除草することが基本だが、出穂期直前に除草すると本田への飛び込みを助長するおそれもあることから、出穂期の10日前までの草刈り完了を呼びかけている。
水稲ではそのほか、いもち病が東北、南関東、北陸、東海、近畿、中国、四国、北九州の一部地域で「やや多い」と予想。7月3日気象庁発表の1か月予報では、北・東・西日本で曇りや雨が多いとされていることから、急激なまん延に注意が必要だとしている。
また、葉いもちの初発時期の遅延や発病程度の低下を期待した育苗箱施用剤は、残効期間に留意し、水田状況を把握したうえで補完防除を行う必要もあるとしている。
イネ縞葉枯病は南関東で「多い」、東海、近畿、中国の一部地域で「やや多い」と予想、同病害の原因ウイルスを媒介するヒメトビウンカは東海の一部地域で「多い」、近畿、中国、南九州の一部地域で「やや多い」と予想されている。
このため都道府県発表の発生予察情報を参考に、前年にイネ縞葉枯病が多発した地域や、ウイルス保毒虫率が高い地域は適期防除の実施を呼びかけている。
◇ ◇
そのほか今年は、果樹カメムシ類の越冬量が多く、エサを求めて果樹園に多く飛来することが予想されている。園内観察を行って飛来初期からの防除が必要だとしている。 野菜と花きは、アブラムシ類とアザミウマ類の発生が多くなるとの予想。害虫の生息地となるほ場周辺の定期的な除草と、施設栽培では、開口部に防虫ネットを設置するなどの侵入と野外への飛び出し対策に実施も必要だとしている。
茶ではチャノコカクモンハマキやチャノホソガなどの害虫発生が多くなるとの予想で、都道府県が発表する発生予察情報を参考に適期防除するよう呼びかけている。
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