新規茶用殺ダニ剤「茶ちゃっとフロアブル」2014年9月3日
協友アグリ(株)は、茶専用殺ダニ剤「茶ちゃっとフロアブル」の新規農薬登録を、平成26年8月27日付けで取得した。一番茶萌芽前のカンザワハダニ、チャノナガサビダニの同時防除をコンセプトに開発された殺ダニ剤だ。
お茶は、製茶段階で約7600億円の産業規模がある。主産地は静岡・鹿児島・三重が上位3県だが、それだけで全国栽培面積の約7割を占める。全国の栽培面積は4万5400ha、全生産量は約9万トンだ(H25年度)。全国の茶栽培農家は2万8116戸(H22年度)といわれるが、その農家収益の8割は、一番茶の収穫に依るという。
高品質な一番茶の生産に欠かせないのが、茶葉の品質に大きく影響するカンザワハダニやチャノナガサビダニの駆除だ。新規茶用殺ダニ剤「茶ちゃっとフロアブル」には、有効成分エトキサゾール8.0%、ピリミジフェン3.6%が含有されている。
一番茶萌芽前は、カンザワハダニの越冬個体が産卵を開始する時期で、卵の密度が高くなっている。「茶ちゃっとフロアブル」の有効成分エトキサゾールは、カンザワハダニに対して卓越した殺卵・殺幼虫効果を発揮する。また、ピリミジフェンは、チャノナガサビダニに対して、成虫・幼虫・卵の全ステージに速効的な効果を発揮する。
「茶ちゃっとフロアブル」の散布時期は、一番茶萌芽前の3月の上?中旬頃に1回、2000倍に希釈したものを10aあたり200?400リットル散布する。
剤の特長としては、カンザワハダニとチャノナガサビダニの同時防除が可能なこと、速効性と残効性に優れていること、温度条件に左右されない安定した効果が期待できることなどだ。
同日付けでは「カスミンボルドー」など殺菌剤4剤、「スタークル顆粒水溶剤」、「ハチハチフロアブル」など殺虫剤6剤との混用事例を取得したが、上市段階ではさらに10剤ほどの混用事例を取得する予定だ。
「茶ちゃっとフロアブル」は、年明けから試験販売を開始する。
(写真)
カンザワハダニ(上)とチャノナガサビダニ
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